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A Rainbow In Curved Air [ミュージック]


最近、紙ジャケ地獄…

そして、ポリスは前座…
(↓写真は、販促用景品でジャケット風の紙プレート)

ときたら、次に来るのは…
こいつらに決まってんだろが~
うちのblogの読者なら、それぐらい予測変換せんか~い(キャラ変わってる…)

ということで、
屈折する時空?(→ソネブロのテーマ曲?)
歪んだ空気?(→空気読めねぇのか、ごるぁ~?)
…カーヴド・エアです

ここで、いきなり今日の1曲
Melinda(More Or Less) 「メリンダ」/Curved Air
http://www.youtube.com/watch?v=t3aSY0MNvTs

彼らの初期3作品が、紙ジャケ化されました

エア・コンディショニング (紙ジャケット仕様)
セカンド・アルバム (紙ジャケット仕様)
ファンタスマゴリア ―ある幻想的な風景― (紙ジャケット仕様)

でも、全然話題になっていないような気がするのは、私だけ?
確かに、イギリスでは(日本でも)そこそこ人気がありましたが、プログレ後進国のアメリカでは不発、全くチャ-ト・インしてないもんな(シングルTOP100にも、アルバムTOP200にも…)
もっとビッグな存在になれたはずなのに、こうして当blogで絶滅寸前希少品種アーティストとして認定されてしまうとは…その無念さを思うと言葉もありません
歌姫ソーニャ・クリスティーナの美貌とか、ダリル・ウェイとエディ・ジョブソンの2大ヴァイオリニストの超絶テクニックとか、そして、後にポリスで世界制覇を成し遂げる若き日のスチュアート・コープランドも在籍とか、もうちょっと注目されてもいいかなと思うんですが…

1970年発表の1stは、世界初の両面ピクチャー・レコードでジャケットなしの透明袋入り

紙ジャケでは、CD盤面とCDトレー裏面でピクチャー・ディスク仕様を再現
おまけに、ライナーノーツも円形サイズに仕上げてディスク下に収納…なんとも芸が細かい!

サウンドの方は、勢いのあるロック・チューン「イット・ハプンド・トゥデイ」(昔の邦題「今日突然に」)から幕開け、ソーニャのエモーショナルな歌声に攻撃的で歪んだギターがからみついて…と、突然転調、ヴァイオリンの印象的なメロディが心地よく舞い降りてきて、まるで異世界への旅立ちを誘いかけるかのよう
アルバムの中で一番の大作は「ヴィヴァルディ」、もちろん有名な作曲家へのオマージュですが、ダリル・ウェイの独壇場で、変幻自在ヴァイオリンの神技テクを惜し気もなく披露…ってことですが、私的には、実は退屈(笑)
それよりも、ラストに登場する同曲のヴァリアント=「ヴィヴァルディ・ウィズ・カノンズ」の方が好みかな、当時の最新楽器であるシンセサイザーをフィーチャーしたヴァージョンですが、このレトロな響きは…はい、ツボです
後は、7曲目の「プロポジション」…ステッペンウルフのような、ジェファーソン・エアプレインのような、サイケで潔いロックです

前衛とポップの間でゆらゆら揺れ動いて結局アイデンティティーを確立できなかった、というのが一般的な評価なんでしょうが、そんなのは後付けの解釈でしかありません
彼らは、真に前衛的(プログレでは、珍しい…)だったし、チャーミングな部分も多分に備えていた、英国産良質バンドでした
彼らの代替要員ってちょっと浮かんできませんもの

残る2作は簡単に…
1971年発表の2nd

紙ジャケでは、UKオリジナルのポスター六つ折ジャケットを再現
冒頭「ヤング・マザー」は、キーボード主体でいかにもプログレといった曲、ソーニャの「空中漂流」ヴォーカルここに確立、といった感じです
2曲目は、彼らの唯一の全英TOP10ヒット「バック・ストリート・ラヴ」、この曲も勢いあり
そして、アルバムのクライマックスは、ラストの「ピース・オブ・マインド」、12分超の長尺ですがスリリングな展開で飽きさせません、詩はT.S.エリオットの「荒地」を引用

1972年発表の3rdは、ジャケットにギミックこそありませんが…
アルバムのタイトルともなった'Phantasmagoria' 「ファンタスマゴリア」とは、ルイス・キャロルの詩集'Rhyme? And Reason?'が由来だそうです
アルバムは、哀愁の大作「マリー・アントワネット」からスタート
2曲目は、ソーニャのルーツとも言うべきフォーク・ソングで、最初にも紹介した「メリンダ」
そして、さらなるヴァリアント「ウルトラ・ヴィヴァルディ」も登場、ついにコンピュータは制御不能となりシンセが暴走を始めます

さて…
唐突ですが、ここでMobileSamurai41認定プログレ3大女王を発表しときます
当然、カーヴド・エアのソーニャがその一角を占めるとして、それ以外では…
ソーニャとは永遠のライヴァル、ルネッサンスのアニー・ハズラム
それから2人に比べるとぐっと知名度落ちますが、当blogの準レギュラーとも言うべきイタリアン・プログレ、サン・ジュストのジェニー・ソレンティ
こんなところでしょうか
ソーニャは、ヒッピーでサイケ、トラッド…アニーは、正統派で歌うまいけどちょっと野暮…ジェニーは調子外れだけど情念がこもりまくり…
ぜひ次の3曲を聴き比べてください

Marie Antoinette 「マリー・アントワネット」/Curved Air
Ashes Are Burning 「燃ゆる灰」/Renaisance
Nella Vita,Un Pianto 「生命の歌」/Saint Just

↓「マリー・アントワネット」だけ動画見つかりました
http://www.youtube.com/watch?v=5VybcOA5m5s
他は、仕方ないので自己責任で購入してください(笑)
Ashes Are Burning UK盤 通称「美女ジャケ」
Ashes Are Burning US盤 通称「ブ○ジャケ」
サン・ジュストはこちら→湖畔の家
↓1st(国内盤)も手に入れました(amazonにはないけど…)

この退廃的なジャケットいいです
なお、サン・ジュストを全世界で一番よく聴いているのは、この私だということが判明しました(5/23現在 Last.fm調べ)

最後に、下世話な話を読者のために仕方なくしておきますが…

ずっと疑問に感じてたのですが、
ソーニャはどうしてスチュアート・コープランドなんかを伴侶に選んだのかな? と
 
まあ、彼女がカーヴド・エアに加入する時に最初かなり反対されたということで、学歴自慢のダリル・ウェイ(ロイヤル・アカデミーの主席ヴァイオリニスト)や文句ばっか言ってそうなフランシス・モンクマンは当然パスするとして…でも、どうせ年下選ぶなら2代目天才ヴァイオリニストのエディ・ジョブソン(6歳下)なんかは、スチュ(3歳下)よりずっと将来有望に(当時は)見えたはずなのに…でも、エディがいくらアイドル顔だからって、加入当時17歳のはずだから手を出してたら、もしかして犯罪だった?…となると、消去法でスチュ? まあ、顔が長いのさえ我慢できれば、スチュだってルックス悪くないし…う~ん、でも、なんか決め手に欠けるような…


バンド内の男女関係の正しいあり方? についてグダグタ妄想しても生産性ゼロだと十分承知してはいるんですが、ここまで来ちゃったからには、さらに妄想を重ねて…
ズバリこんなところでしょう

スチュ君、ソーニャ相手に当時から熱く語ってたんですよ
…彼のアメリカン・ドリーム=世界戦略を
マネジメント能力高そうだし(兄のマイルスはIRSレコードの社長、おまけに父が元CIAの諜報部員…)
きっと、こんな感じで…
スチュ「オレは世界一のバンドを作るんだ…そのためには、世の中の動きにも敏感でなけりゃ、残念だけどプログレやハード・ロックの時代はもうじき終わる、だから『次』を探さないと
もちろん、バンドが成功するかどうか鍵を握るのは、強力なフロント・マンさ、オレは世界中を旅して回る、そいつを求めて…天性の声を持ち、物腰はセクシーで、ハチのように舞いハチのように刺す、そんな男をきっと見つけてやるんだ」
この若きアメリカ人の熱き野望に、ソーニャはクラッときて…

そして、数年後の1977年、パンクの嵐が吹き荒れるロンドンで、世界制覇のための第一歩…スーパー・バンド=ポリスが結成されます

…あくまで妄想フィクションなんで、良い子は決して真に受けないでください

P.S.
ところが…
ポリスの推定持ち株比率は、
ゴードン・サムナ-(スティング)25%、スチュアート・コープランド25%、アンディ・サマーズ10%
マイルス・コープランド30%、イアン・コープランド10%
つまり、ポリスはコープランド兄弟が支配する同族経営バンドだった…
そして、このことが後のポリス崩壊につながった…
かもしれません

スティングの'Englishman In New York'は、コープランド兄弟に対する当てこすりだった…
かもしれません

次回は、「カルメン'07」の予定です


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コメント 6

yubeshi

いやいや、ジョブソンさんとコープランドさん(若い!)が同じバンドにいたなんて知りませんでした・・・ほら、私、ナウでヤングなので(開き直り)
3大女王にフリップ師とマクドナルド氏を夢中にしたジュディ・ダイブルは入らないんですね。
by yubeshi (2007-05-27 21:37) 

モバサム41

yubeshiさん、コメントありがとうございます。
ジュディは「風に語りて」1曲ですからね…
ところで、SONYも嫌がらせ攻撃してきましたが、しっかり耐えてますか?
「単なる紙ジャケ化ではなく、SONY編は、全部これから集めようと思ったら時間も手間も金額も大変なことになる、貴重なリミックスやアウトテイクなどを、これでもか!と満載した全タイトル・ボーナス・ディスク付2枚組の仕様でリリース!!」→どっちみち大変なことになると思います。
by モバサム41 (2007-06-03 13:33) 

sknys

モバサムさん、こんばんは。
The Policeは再結成してワールド・ツアー中なんですね(読売夕刊 6/14)。
Stewart Copelandって、若い頃からヤリ手だったのね。
でもStingの楽曲と歌唱がなければ、これ程までの成功はなかった。

後にStingは「一生かかっても使い切れない金を得てしまった」と
述懐していますが、
ビンボー時代のトンガリ・スティングの方が曲に勢いがあったような
‥‥億万長者になってしまうのはアーティストにとって良いのか悪いのか、
難しいところです^^

S.Copelandは白髪になっちゃったけれど禿げてません。
モバサム閣下も、ゆべし准男爵も「逆さホタル」状態ですか?
by sknys (2007-06-15 22:57) 

モバサム41

sknysさん、コメントどうも。
グラミーでのPoliceの再結成ライヴを(YouTubeで)さっき初めて見ましたが、ビミョーな所です。
でも、こうなったら新曲は出して欲しい。

hairについては、コシがなくなりましたが健在です。
by モバサム41 (2007-06-16 00:37) 

yubeshi

中古で「Phantasmagoria」をタイトル買いしてみました。
おぉ、これはなかなか良い。ルネッサンスと併せて聴くとモバサムワールドを堪能出来そうです。でも、ジョブソン加入前なのね。
by yubeshi (2008-02-17 19:33) 

モバサム41

Phantasmagoriaって、誰のアルバムと同一名でしたっけ?
yubeshiさんの記事を読み直すことにします(笑)
エディ・ジョブソン参加は4thの「エア・カット」だけですが、これをカーヴド・エアの最高傑作に挙げる人も結構います。
ダリル・ウェイや文句マンが脱退した穴を、弱冠17歳が一人で埋めちゃったんだから大変なことです。
by モバサム41 (2008-02-17 20:37) 

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