Brother, Dear Brother... [アニメ・コミック]
一の宮蕗子「はい、あなたが欲しがっていた『ジャン・サントゥイユ』の初版本…」
朝霞れい「でも、これはとても大切なもの。あなたは絶対に手放したくないとおっしゃっていた…」
…というわけで、プルーストつながりです
池田理代子「おにいさまへ…」
中公文庫コミック版 1、2
花のサン・ジュストさまが出演しているという、ただそれだけの理由で購入しました(笑)
ですから、内容については全く期待していなかったのですが…
(だって、何の評判も聞いてなかったし、「ベルばら」や「エロイカ」と比べてボリューム不足だし…)
ところが、ところが…これはスゴイわ
少女マンガの王道というべきか…ドロドロとしたマグマの噴出のような作品
「名門女子高」「男装の麗人」「異母(父)兄弟(姉妹)」「不治の難病」「自殺願望」といったキーワードを散りばめて、でも、人間の生を見つめる視線はクールで確かで…最後は快感さえ覚えます
こんなもの平気で読んでる婦女子の皆さんは、やはり恐るべきと言うべきか
少年マガジンや少年ジャンプで大喜びしてた男共なんて、せいぜいゼンマイ仕掛けのおもちゃレベルで、精密機械のような方々にはとても比べものになりません
男女って、性別の違いなんかじゃあ断じてない、そうではなくて、実は全く別個の生物種なんだ、という新学説を唱えたくなるくらいです
…となると、むしろ男同士、女同士という方が自然で平和なのでは、なんて思えてくるから、あらあら不思議
妄想はさておき…男子がこの作品に触れれば、読後きっと精神年齢が2・3歳上昇したと感じるはずです(はい、おかげで私も精神年齢19歳となりました、やっとこさ…笑)
物語の中身にもちょっとだけ触れておくと…
主人公は、フツーの女の子、御苑生奈々子。彼女の入学した青蘭学園高等部は名門女子高で、奈々子にとってはとまどうことばかり。近づいてくる少女たちは、みな華麗で妖しくて秘密めいていて… 特に、誰もが憧れるという3人の美しい方、折原薫(=薫の君)、一の宮蕗子(=宮さま)、そして、朝霞れい(=花のサン・ジュストさま)の存在感は圧倒的。
そんな中、家柄・財産・美貌・教養すべて揃った者だけが入会を許されるという学内社交サークル「ソロリティ」の新入生選考が始まる。自分には縁のない世界と諦めていた奈々子だが、なぜかメンバーに選ばれてしまい、みんなに疑惑のまなざしを向けられるようになる…
確かに、笑ってしまうような設定もあります(アニメ版は特に)
でも、こんな女子高生が現実にどこにおるんじゃ~と素面で叫んでみても、それは野暮というもの
少女マンガのお約束にどっぷりと浸ることにしましょう、
特権階級ソロリティは、金髪巻き髪女王、宮さまを頂点として、メンバーズのおねえさま方は、モナリザの君、ボルジアの君、メズーサの君、バンパネラの君、さかさ食パンの君…
ピアノの名手、花のサン・ジュストさまは、いつも薔薇を口にくわえ…
薫の君は、生まれながらに妙なる薫りが体からただよい…
学園では、白鳩がうるさいほどばたばたと飛び惑い…
ソロリティの選考面接にて
宮さま「では、少し質問をいたします」
奈々子「はい」宮さま「ご趣味は? それに、クラブはどこに入部なさいました?」
奈々子「はい、趣味は…お菓子を作ることです! それに、部活は…まだどこに入るか決めていません」
宮さま「わたくしは、華道部と乗馬クラブです」
奈々子「華道部…? あ、あの…わたしも華道部にします!」
宮さま「ま…」
―笑った、宮さまが今ほほえまれた
宮さま「お好きな作家は?」
―良かった!もう怒っていらっしゃらないかも
奈々子「はい、『星の王子様』のサン・テグジュペリと『赤毛のアン』のモンゴメリです!」
「『星の王子様』ですって?」
「『赤毛のアン』なんてまるで小学生ね!」
―いけない、子供っぽいと思われた!
―それじゃあ、ええっと、ええっと…
奈々子「サド! サドなんかも好きです!」
「まあ、マルキ・ド・サド?」
「あのサドマゾの?」
「まあ、素敵だわ! 中でもどんな作品がお好きなの?」
奈々子「あの… あの…」
「サドですって」
「いやらしい」
…
「よろしいじゃございませんの。進んでいて」
アニメ版(第1話)がYouTubeで見られます
http://www.youtube.com/watch?v=hkhk7XaFEdY
見所は、サン・ジュストさまのトリプル・ターンとルージュの薔薇の放物線投げ、春の嵐、舞い散る桜吹雪と突然の稲妻、そして、奈々子のシャワー・シーンです
各キャラクターのトリビュート動画まである、のは驚き…
まずは、サン・ジュストさまと奈々子(BGMは「ハートに火をつけて」)
http://www.youtube.com/watch?v=Gxe3XWTkdYY
右大将薫の君も(BGMは「神秘の丘」)
http://jp.youtube.com/watch?v=DjJ3QRbCx1E&feature=related
そして、女王、宮さま(BGMは「キラー・クイーン」)
http://www.youtube.com/watch?v=LxhRw25pyD0
宮さま「あなたが愛を得るとき、それはあなたの優しさが愛を作りあげたのだと。」
奈々子「ありがとうございます」
ひざまずき宮さまの手にくちびるをあてる奈々子
宮さま「そして、愛は同時に憎しみと怒りと疑いを生みます。傷つくことを恐れてはいけません。もしあなたが傷ついたのならば… あなたも相手を傷つければいい」
奈々子に向かって剣山を振り下ろす宮さま
奈々子「…キャアー!」
奈々子、ここで悪夢から目を覚ます…
今日の1曲
Brother Louie 「ブラザー・ルイ」/Stories
1973年の全米No.1ソングです
今聞くと、なんだかキャロル・キングの「イッツ・トゥ・レイト」に似ています
オリジナルは、ホット・チョコレートでした
http://www.youtube.com/watch?v=exl0oSfTSoY
ブッダ全米トップ・テン・ヒッツ・コレクション
今日のもう1曲
Brother Louie 「ブラザー・ルイ」/Modern Talking
こちらは、1986年のドイツ産ユーロ歌謡
今聞くと、妖しい魅力で迫ります
http://www.youtube.com/watch?v=ect3VoEUJn8
モダン・トーキング・ストーリー ~16ファンタスティック・ヒッツ
P.S.
マリーベルも手に入れました
ゲッ!!
まさかとは思ったのですがそうでした・・・・この主題歌「金の○、銀○器(作詞作曲:小○佳)」、歌ってるの昔の同級生です(今、何やってるんだろう・・・)。こういうトラップは勘弁して下さい(笑)
by yubeshi (2007-11-01 22:51)
えっ、そうなんですか?
高田○とみ、ですね?
もし会うことがあったら、サインもらっといてください(笑)
一の宮貴「世の中ひろいようでせまいもんだ」
by モバサム41 (2007-11-01 23:33)
うーん、プルーストつながりですごい作品がー;;
これ、ベルバラの流れでリアル購読してました。
でもエンディングを知らないことに、今、ここで気付いてしまった;
そのうえ、アニメ化されてたの初耳ですー;
深い!
でもって、弟のおかげで少年誌も少女マンガも同時に堪能しておりましたが
そういえば回りの女子より精神年齢若い(低いとはいわない)気がするのは少年マンガのおかげでしたかーw
男性から見た少女マンガ論、興味深いですねー。
夏目房之介氏よりわかりやすいー♪
by NAL (2007-11-04 00:43)
NALさん、コメントありがとうございます。
エンディングは、コミック版とアニメ版で異なりますが、より過酷なコミック版の方がいいです。
>男性から見た少女マンガ論…ただ思いつきで書いただけで、単なるコンプレックスの表明でしかありません(笑)
by モバサム41 (2007-11-04 18:49)
冷やかし半分でYouTube見てたらハマってしまいました(笑)。
ちなみに、さ○みさんはメチャクチャ普通の人ですよ。確か、結婚したんじゃなかったかなぁ(もう35歳だし)
もしかしたら誕生日に貰ったCDが実家にあるかもしれません。
by yubeshi (2007-11-11 21:58)
>もう35歳だし…
深い哀愁を感じてしまいます(笑)
薫の君のYouTube映像があっ気なく削除されてしまいました。
キュアーのBGMがはまりすぎだったのに…残念。
by モバサム41 (2007-11-11 22:27)
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by 過去最高記録更新中!何もしないでなぜ儲かる!?秘密の方法を限定公開中。今すぐクリック! (2010-04-17 10:54)