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ナオミの夢 [ミュージック]

「ナオミの夢」といっても、メイドいびりで有名なナオミ・キャンベルが夢に現れて「ヌァオウミ~よ」と耳元で囁くわけではありません
…などとボケる必要は全くないですね
この曲知らないようでは、洋楽ファンとはとても言えません
今日の1曲
Ani Holem Al Naomi 「ナオミの夢」/Hedva & David

もちろん、日本語ヴァージョンでどうぞ↓
http://www.youtube.com/watch?v=EtcJlO4GXJk

1970年の大ヒットですから、ギリギリ現役で聞いています
ただし、「洋楽」としてではなく、あくまで「歌謡曲」として…
TVでメチャクチャON AIRされてましたから
結局、日本国内で66.6万枚売れて、洋楽史上6番目のセールスだそうです(オリコン調べ)

で、なんでこの曲を紹介したかというと…
以前に紹介したことがありますが、「廃盤CDセール」で今年はなかなかの掘出物を手に入れてしまいました
これです

WPSF(World Popular Song Festival) GIFT OF SONGS 栄光の世界歌謡祭
この手のコンピレーションは、もう大好物です
確かに、定番曲ばかり揃えたくっだらないものも山ほどありますが…
単品じゃあ絶対復刻CD出してもらえないアーティストの曲を聞くには、この手の編集盤以外にありません(このCDも、全18曲中8曲が初CD化)
さらに、コンピにはある種の化学作用も生じるようで、それほど大した曲でもないだろって思ってた作品が、異なる文脈の中に置かれることで妖しく輝きだすから、あ~ら不思議…です

収録曲を一応紹介しておくと…
1. ナオミの夢/ヘドバとダビデ
2. 哀しみのオーシャン/ボニー・タイラー
3. ユア・ザ・ファイアー/シシィ・ヒューストン
4. テイク・オン・ザ・ワールド/スード・エコー
5. 愛のゆくえ/ニュートン・ファミリー
6. 愛の流れの中に(パリは不思議)/ジルダ・ジュリアーニ
7. フーリン・マイセルフ/エリック・カルメン
8. 恋の痛手/マリア・クレウーザ
9. 恋のクラウン/ジグソー
10. 風に消えた恋/メアリー・マッグレガー
11. タフタのドレス/ジョアン・ボスコ
12. レット・ヒム・ノウ/ブライアン・アダムス
13. 感じるままに/エロス・ラマゾッティ
14. マジック・モーメンツ/マティア・バザール
15. エンジェル/フラ・リッポ・リッピ
16. ザ・サーカス/イレイジャー
17. ただ愛に生きるだけ/マルティーヌ・クレマンソー
18. チルドレン・オブ・ザ・ワールド/リカルド・アンド・フレンズ

MTV出現以前の1970年代には、テレビ画面上で洋楽アーティストを見る機会なんてほとんどありませんでした
ですから、YAMAHA presens 「世界歌謡祭」はとても貴重な番組…と言っても毎年必ず見てたってわけでもないんですがね
せっかくなんで、1970年から1989年まで20年間に渡って開催されたWPSFの歴史をざっと振り返っておくと…

第1回(1970)東京国際歌謡音楽祭(第2回より「世界歌謡祭」に変更)
グランプリ受賞曲は、もちろんヘドバとダビデ(イスラエル代表)の「ナオミの夢」
有名な海外アーティストは参加しておらず小粒な感じでした
それを補うように、ショータイムのゲストとしてカーペンターズとバルバラが呼ばれていました

第2回(1971)
グランプリは、マルティーヌ・クレマンソー(フランス)の「ただ愛に生きるだけ」と、上条恒彦と六文銭の「出発の歌」
日本人がそんなに簡単にグランプリ取っちゃっていいのって感じでした
まあ、受賞のおかげでヒットはしましたが…

第3回(1972)
カプリコーン(UK)の「恋のフィーリング」(王道ポップスで私の好みです)と、アニー・スミス(ジャマイカ)の「生きることが人生さ」がグランプリ
他に、ニール・リードなんかも登場
ゲストは、当時日本でも人気絶頂だったミッシェル・ポルナレフでした

第4回(1973)
グランプリ1受賞曲は、大ヒットとなった小坂明子の「あなた」
グランプリ2は同点で3曲、ジルダ・ジュリアーニ(イタリア)、ショーン・フィリプス(USA)、キーリー・フォード(UK)

第5回(1974)
グランプリは、 エレン・ニコライセン(ノルウェー)の「夢みる心地」と、浜田良美の「いつのまにか君は」が受賞
残念ながら、ほとんど記憶にありません
他に、サマンサ・サング(オーストラリア)、テイスト・オブ・ハニー(USA)などが参加

第6回(1975)
ミスター・ロコ(メキシコ)の「ラッキー・マン」と、中島みゆきの「時代」がグランプリ受賞
他に、ボビー・ソロ(イタリア)やペギー・マーチ(西ドイツ)も出場

第7回(1976)
グランプリは、フランコ&レジーナ(イタリア)の「せつなく甘く」と、サンディーの「グッドバイ・モーニング」
注目は、ジョージのダーク・ホース・レーベル所属のスプリンター(UK)と、それからジグソー(UK)の「恋のクラウン」(「スカイ・ハイ」クリソツです…)

第8回(1977)
グランプリは、世良公則&ツイストの大ヒット曲「あんたのバラード」と、ラッグス(UK)「燃える想い」
西ドイツから、なんとバカラも参加していました

第9回(1978)
円広志の「夢想花」と、ティナ・チャールズ(UK)の「ラブ・ロック」がグランプリ獲得
アストラッド・ジルベルト(ブラジル)やオリジナル・キャスト(UK)、ex.モンキーズのミッキー・ドレンツ、ゲストでクリスタル・ゲイルなんかも参加してました

第10回(1979)
グランプリ受賞は、女ロッド・スチュワートことボニー・タイラー(UK)の「哀しみのオーシャン」と、クリスタル・キングの大ヒット曲「大都会」でした
ホイットニーのお母さんシシィ・ヒューストン(USA)や元ハーマンズ・ハーミッツのピーター・ヌーン(UK)、ジュリー・バタイユ(フランス)も出場
ゲストは、エリック・カルメンで、彼が提供した曲「フーリン・マイセルフ」でポール・ニコラス(USA)も参加してました(でも、ポール・ニコラスじゃこの名曲を歌いこなせなかった…)

第11回(1980)
グランプリは、メアリー・マッグレガー(USA)の「風に消えた恋」と、伊丹哲也&Side by Sideの「街が泣いてた」
メアリーは、もちろん、全米No.1ヒット「過ぎし日の想い出」(1977)で有名
他に、やはり全米No.1ヒットを持つ3人、ルパート・ホルムズ(USA)、クリストファー・クロス(USA)、キキ・ディー(UK)と割と豪華なメンバーが揃いました
渋いところでは、ダン・ヒル(カナダ)も

第12回(1981)
グランプリは、アラジンの「完全無欠のロックンローラー」で…これはガックリ
もう1曲は、オズヴァルド・ロドリゲス(キューバ)の「希望への道」でした
ペドロ&カプリシャスの「別れの朝」の作者ウド・ユルゲンス(オーストリア)、ピーチズ&ハーブ(USA)、バックス・フィズ(UK)、ジム・フォトグロ(USA)、チャーリー・ドア(UK)なども参加

第13回(1982)
明日香の「花ぬすびと」と、アン・ベルトゥチ(USA)の「孤独の扉」がグランプリ受賞
でも、全く記憶にございません
ブレイク前のセリーヌ・ディオンがフランスから、そして同じくブレイク寸前のブライアン・アダムスがカナダから参戦(でも、ブライアンは予選敗退…)
大御所B.J.トーマス(USA)も参加です

第14回(1983)
グランプリは、ニュートン・ファミリー(ハンガリー)の「愛のゆくえ」と、磨香の「冬の華」
他に…これはビックリ! イタリアン・プログレ、イ・プーが「星へのパスポート」で参加しておりました
AORの帝王、ボビー・コールドウェル(USA)も出演

第15回(1984)
グランプリは、フランス・ジョリ(カナダ)の「パーティー・ライツ」と、トムキャットの「ふられ気分でRock'n' Roll」
他では、イタリアからマティア・バザールが「マジック・モーメンツ」で参加、彼らは音楽祭の常連なんでそんなに違和感はありません
さらに、全米No.1ヒット「愛はかげろうのように」(1982)を持つシャーリーンも登場

第16回(1985)
尾崎和行&コースタルシティの「・・・洋子」と、ヴァレリア・リンチ(アルゼンチン)の「恋のパズル」がグランプリ受賞
段々コメントできなくなってきました
デヴィッド・ポメランツ(USA)や、マイケルの姉ちゃんラトーヤ・ジャクソン(USA)も参加

第17回(1986)
小野健児「明日行きの列車」と、ステイシー・ラティソウ(USA)「ロングショット」がグランプリ
で、これもビックリ! ZTTの歌姫アン・ピガール(フランス)が「黄昏の彼方」で出ていたとは…

第18回(1987)
海外グランプリが、スード・エコー(オーストラリア)の「テイク・オン・ザ・ワールド」
そして、日本グランプリが、武内千佳の「ノー・ノー・ノー」がを受賞
他には、フラ・リッポ・リッピ(ノルウェー)、ヴィンス・クラーク率いるイレイジャー(UK)、サマンサ・ジルズ(ベルギー)、ジャンナ・ナンニーニ(イタリア)などが参加

第19回(1988)
この年は多くの祭りごとが中止となりましたが、WPSFも案の定中止
参加予定だった4大歌姫の競演はぜひ見たかったのに…
カイリー・ミノーグ(オーストラリア)、アリーチェ(イタリア)、ヴァネッサ・パラディ(フランス)、エルザ(フランス)

第20回(1989)世界歌謡祭記念大会
20周年アニバーサリーとして、ユニセフ共催のチャリティー・フェスティバルとなった最終大会
大会テーマ曲「チルドレン・オブ・ザ・ワールド」を歌ったのが、リカルド・アンド・フレンズ(南アフリカ共和国)
さらに、上条恒彦、ニュートン・ファミリー、B.J.トーマス、スード・エコー、ボニー・タイラーなど歴戦の猛者たちが再登場
そして、特別ゲストとして、スティービー・ワンダーが登場、もう一つのテーマ曲「ペアレンツ・オブ・ザ・ワールド」を出演者全員と合唱し、「栄光の世界歌謡祭」はついにグランドフィナーレを迎えることになりました

財団法人ヤマハ音楽振興会のHP
http://www.yamaha-mf.or.jp/history/e-history/wpsf/index.html

今日のもう1曲
意外な曲を
サマンサ・フォックスやサマンサ・サングは知っていても、これは知らないでしょう?
Hold Me 「ホールド・ミー」/Samantha Gilles
http://www.youtube.com/watch?v=rpQWKs5Eq1g
正体不明のアーティストを大勢輩出し、いかがわしさ満載のユーロビート、まあ、時代の仇花です
でも、サマンサ・ジルズのこの曲は正真正銘の名曲
私も思わずお立ち台に上って踊ってしまいます

しっかし、こんなCDシングルよく持ってるな~(笑)

…と、まあ、「世界歌謡祭」について、とりとめもなく語ってきました
で、今更こんなこと言うのは気が引けるのですが、この音楽祭ってどうもしょぼい…
もう一つの祭典「東京音楽祭」の方が参加メンバーはるかに豪華で、グレードが上って感じでした
そんなわけで、「東京音楽祭」もなんとか復元してみようと思ったのですが、きちんとまとまった記録が残っていないようなので、残念ながら断念…
いずれやるかもしれないので、今回はとりあえず、こんなところで勘弁しておいてください

今日の3曲目
1974年東京音楽祭世界大会グランプリ受賞曲
「ミドリ色の屋根」
/René Simard

http://www.youtube.com/watch?v=cYgrp-sERYs

コメント 8

ルースターズ

先日ボクモ買いました。
ナオミの夢。素敵です。
by ルースターズ (2007-12-21 07:59) 

モバサム41

ルースターズさん、コメントありがとうございます。
この「音」は、当時のGSに物凄い影響を与えたと思います。
今聞いても新鮮です。
by モバサム41 (2007-12-22 01:05) 

sknys

モバサムさん、こんばんは。
「レコードファン感謝祭」が東京タワーで開催されていた時までは
毎年行っていましたが、会場が変更されてからは足が遠のいてしまった。
いつの間にかネット開催になってたのね^^
国内盤70%オフよりも輸入CD¥305のタワレコ・セールの方が魅力的です。
ワールド・ミュージック系に掘り出し物があったりして‥‥。

「世界歌謡祭」は国内・海外アーティストのギャップが激しいなぁ^^
「東京音楽祭」にはKate BushやMylene姫も出演したことがあるはず。
一番印象に残っているのは、Julia Fordhamが〈Happy Ever After〉を
歌ったことでしょうか。
この曲の日本語詞カヴァは本当に酷かった。
by sknys (2007-12-23 18:14) 

モバサム41

sknysさん、コメントありがとうございます。
東京タワー開催を知ってるなんて、歳バレバレですよ(笑)
今回は、記事には書きませんでしたが、ヌスラットも手に入れました。
去年は、ジャーマン・プログレでポポル・ヴー。

「東京音楽祭」のケイトは知ってましたが、ミレーヌも出てたんですか?
ジュリア・フォーダムは日本語ヴァージョンのCDシングル持ってます。
by モバサム41 (2007-12-23 19:40) 

yubeshi

 ナウでヤングな私には未知の世界だな・・・と思いきや聞いた事のある名前がチラホラ、サマンサ嬢も知っていました(笑)

と、言う事で、全ソネブロ年内最後の訪問はもちろん閣下です。
来年もご指導、ご鞭撻賜りますよう(爆)宜しく御願いします。
良いお年を御迎えください。黒鬱金香の守りあらんことを。
by yubeshi (2007-12-30 14:00) 

モバサム41

yubeshiさん、明けましておめでとうございます。
リゾート地T洲、そして、UYシティにも寄って、帰って参りました。
本年もよろしくお願いいたします。

記憶が定かではないのですが、「東京音楽祭」でのケイトは、例のパントマイム・パフォーマンスが周囲に違和感を撒き散らしていた気がします。
by モバサム41 (2008-01-02 20:57) 

華龍

あけましておめでとーございます。
今年も宜しくお願いいたします(:D)┓ペコリ

ルネ・シマールだーーー。懐かしいぃ~。
ありゃ?コメント欄、誰もルネに対するコメントがない・・・。知名度低かったのかしら・・・。小学生時代友達とキャーキャー行ってた記憶が・・・。
by 華龍 (2008-01-03 21:22) 

モバサム41

華龍さん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

私も「東京音楽祭」といったらルネ君が真っ先に来るんですが、若い衆(笑)は知らないでしょうね。
by モバサム41 (2008-01-04 00:23) 

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