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ディック・セント・ニクラウス [ミュージック]




MobileSamurai41推奨のアーティストもいくつか登場ということで、もう1回だけ「なんクリ」やっときます

ハッシュド・ビーフが少し辛すぎたので、口直しにケーキが食べたかった(257)。でも、彼は甘い物がそんなに好きじゃないらしくて、防衛庁の向かい側にある、キャッシュ・オン・ディリバリー・スタイル(258)の店、ハリーズ・バー(259)へ行こうと言った。

細長いテーブルに二人で横に並んで、バックギャモン(260)を始めた。西海岸のグループ、アンブロージア(261)の「ビゲスト・パート・オブ・ミー(262)」が、かかっている。黄昏時に夕陽の沈む方向へと、ハイウェイを車で飛ばしながら聴いたら、ピッタリなグループだ。

257 モデルなのに、ケーキを食べるの? なんて質問をする貴方には、この小説を読む資格がありません。
258 cash on delivery 品物をお金と引き換えにもらうスタイル。
259 六本木七丁目にある、若者向きのバー。 
260 backgammon 西洋すごろく。
261 プログレッシヴなサウンドから、今風なサウンドへチェンジすることで、人気のでてきた西海岸のロック・グループ。
262 今日の1曲目
Biggest Part Of Me 「ビゲスト・パート・オブ・ミー」/ Ambrosia
http://www.youtube.com/watch?v=0QIWtY7gzvA
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3月に買ったCD
デヴィッド・パック/ザ・シークレット・オブ・ムーヴィン・オン
70's AMERICAN HARD part2

私は、さいころの目についていなくて、ちっとも進まなかった。高いテーブルに合わせて、これまた恐ろしく脚の長いイスの上で、私は足をブラブラさせながら、彼がダイス・ボックスを振るのを見ていた。彼はサイの目についていて、ダブル・シックス(263)が、もう二回も出ていた。
「これ一回で、おしまいね。今日は、調子がよくないわ。」
バックギャモンを終わりにすると、私たちはドラフト(264)のお代わりをした。
「なんで、電話かけてきたの?」
「なんとなく、会いたかったから……。」
「なんとなくか……。」
「いけないかしら?」
店の中には、日本だけでバカ売れしているディック・セント・ニクラウス(265)がかかり始めていた。メロウ(266)で心地よいけれど、ちょっとばかり軟弱でバブルガム(266)っぽい。

263 二つのさいころ共、同じ数が出ると、その二倍進むことができます。ダブル・シックスとは、さいころの目が二つとも6と出た場合。
264 draught 生ビール。
265 元ギングス・メンのメンバーだったという 、ポップ歌手屋さん。大阪のサーファーが輸入盤店で発掘したとかいわれてますがおりますが、本当は、ヤラセとヨイショの計画が大成功しちゃったんですよね、エピック・ソニーさん。
今日の2曲目
Magic 「マジック」/ Dick St. Nicklaus
http://www.youtube.com/watch?v=tyE_KS3pmOA
なお、「元ギングス・メン」というのはミス(なんクリに3ヵ所見つかる誤植のうちの1つ)で、「元キングスメン(Kingsmen)」が正解です
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聖ニコラウスの憂鬱
公平を期すために、エピック・ソニーの洋楽ディレクター野中規雄氏のインタビューを掲載しておきます(レコード・コレクターズ7月号「洋楽マン列伝No.39」より)
大阪限定発売という企画もやりました。80年に、ディック・セント・ニクラウスのAOR風の「マジック」って曲が入ってる輸入盤が、なぜか大阪で売れてたんですね。で、大阪の宣伝マンが「発売して下さい」と電話してきた。でも、アメリカでは全然売れてない。AORはアメリカで受けてるステイタスがないと難しい。無理だよって話しても何回も電話がくるんで、つい「じゃあさあ、大阪だけで出しゃいいじゃねえか」って言って、近くにいた堤光生さんを見たら、手でマル作ってた。そういうの好きなんですよ、堤さん。「企画ありき」ということで。で、大阪限定発売で2ヵ月後に全国発売(笑)。大阪のメディアが「アンチ・東京レコード」って大騒ぎしてくれました。
266 bubblegum 風船ガム。転じて、お子様向けの内容のない音楽。
なお、記事「聖ニコラウスの憂鬱」で紹介した、モバサム41公認3大AORアーティストの一人、トニー・シュートの名盤『アイランド・ナイト』が、無事紙ジャケ化となりました
今日の3曲目
Island Nights Theme ~Island Nights 「アイランド・ナイトのテーマ~アイランド・ナイト」/ Tony Sciuto
http://www.youtube.com/watch?v=kwyhNeCG83Y
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アイランド・ナイト
めでたし、めでたし
残るは、エイドリアン・ガービッツだけです
今日の4曲目
Seventeen 「セブンティーン」/ Adrian Gurvitz
http://www.youtube.com/watch?v=odX4XkU9nnQ

「これからどうする?」
「まだ、九時十分よ。どこかへ行かない?」
「どこか行きたいところはない?」
「あなた男の子なんだから、決めて。」
彼はつめをかみながらしばらく考えていたが、ドラフトの残りを飲み干すと、私の方を向いて、
「じゃ、抱きたい。」と言った。

IMG_0354'.jpg
ムッシュニコルのセーターです
でも、今やユニクロばかりで…すっかり没落してしまいました


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