ヴァージン・ジャパン 1987-1992：MobileSamurai41：SSブログ

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ヴァージン・ジャパン 1987-1992　[ミュージック] [編集]

――その後、横田さんはヴァージン・ジャパンの社長に就任されました。
ヴァージンは84年にビクターとの契約が切れた時点で、将来的にヴァージン・ジャパンを作る構想を持っていました。でも、100%外資の会社は前例がないし、ディストリビューションやプレス工場をどうするか問題も多い。だからビクターは反対した。それで契約は東芝EMIに行っちゃった。EMIは「うちは３年でいい。日本法人を作る時も大いに協力しましょう」と。で、その３年間、僕はロンドンに行くたびにヴァージンのオフィスに行ってケン・ベリーと会ってた。３年後にどうなるのか、半分探りに。それで東芝さんと切れる時にヴァージン・ジャパンの設立が本決まりになって、社長候補者はいたんですが、向こうが僕を選んだらしいんです。僕は正直、ビクター辞めたくなかったんで、配給とプレスをビクターにしてくれるんだったら引き受けると条件を出した。

――そうしないと立つ瀬がないですよね。「様子を探りに行かせてたら、あっちの社長になっちゃった」「自分を売り込みに行ってたんじゃねえか」と見られちゃう。ご家族も「ドライな会社かもしれないわよ」と心配したでしょう？
それ、家族よりもみんなに言われましたよ（笑）。でも一番気に入ったのは会長ブランソンのモノの考え方と、社長ケン・ベリーの性格と人格。うちとは家族ぐるみでお会いしたし。

――レコード会社の社長としては最年少でしたね。
39歳でした。会社設立は87年6月で、40歳の誕生日の10月21日に発売したのが第１回新譜フラ・リッポ・リッピの『ライト・アンド・シェイド』ですね。次にブライアン・フェリーとウォーレン・ジーヴォン。毎月７、８枚は出してました。
入社が同じ年で大学も同期の東芝EMIの洋楽部長、斉藤正明さんからヴァージンの引き継ぎを受けました。新会社のスタッフは経験者ではなく僕の知り合いで集めた。出版社とかフリー・ライター、通訳とかね。最初は僕も入れて７人でスタート。

――CBSソニーが出来た時には、新しいビジネス・モデルで業界に『黒船来襲』と激震が走ったわけですが。
うちはソフト・ランディングでした。営業はビクターにお任せでしたし。業界の諸先輩からは「これから苦労するぞ」と。売り上げの金額がわかってる方からは、「従業員はこれぐらいにした方がいいぞ」とか、いろいろアドヴァイスをいただきました。当時、社員一人当たり1億円の売り上げが必要だと思ってた。ざっくばらんに言っちゃいますけど、当時１年の売り上げが17、18億。だから社員20人までなら大丈夫だと思ってた。でも7人でスタート。それしか必要性がなかったんです。経理のヘッド一人、宣伝スタッフが一人、ディレクターも一人で十分。でも1年後には20人くらいになってました。

――そのヴァージン・ジャパンも、本体がEMIに吸収されたため92年にクローズします。
社長を5年やって、半年ほど残務整理に追われてから、BMGにお世話になりました。BMGでちょうど本部長になった時に、映画『ボディガード』のサントラ盤が出て、ホイットニー・ヒューストンの曲が大ブレイク。BMGも5年で本社のリストラ方針で退職しました。

――横田さんは洋楽の一番元気な時期をファンとして味わいつつ業界に入って、最後は洋楽の退潮、パッケージ・メディアが揺らいだ業界再編期に会社の舵取りをした。楽しんだ部分と苦労なさった部分がありますね。
良き青春のいい時代だったと思いますね。

以上、レコード・コレクターズ2014年12月号「洋楽マン列伝No.56」から、横田晶氏のインタビューでした

さて、ここで、マイ・ライブラリーの中からヴァージン・ジャパン発売のアルバムを厳選３枚ご紹介しておきます

まずは、これ
私が一番最初に購入したヴァージン・ジャパンのアルバムです
タンジェリン・ドリーム　『ハイパーボリア』　VJD-127
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1988年3月に購入しています
当時は（登場間もない）CD の価格が新譜3,200円の時代でしたから、旧譜で2,500円という＜ヴァージン・ベスト・セレクション30＞のシリーズは重宝しました
同時購入は、
ヒューマン・リーグ『ラヴ・アクション』 VJD-108
ジャパン『エクソサイジング・ゴウスツ』 VJD-128
『ザ・コンプリート・マイク・オールドフィールド』 VJD-1001～2
そして、新譜で、
オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク『ドリーミング（ザ・ベスト・オブ・OMD）』 VJD-32007
翌月購入したのが、
ジェネシス『そして3人が残った』 VJD-102
カルチャー・クラブ『ディス・タイム』 VJD-106
セックス・ピストルズ『勝手にしやがれ!!』 VJD-110
そして、＜ビッグ・アーティスト・コレクション＞という別のシリーズでしたが、
『クリムゾン・キングの宮殿』 VJD-28001

今日の１曲は、『ハイパーボリア』の中から、タイトル・ソングです
Hyperborea 「ハイパーボリア」/ Tangerine Dream
https://www.youtube.com/watch?v=ImHOSOML4Gk
盛り上がりそうで、なかなか盛り上がってくれない、そのもどかしさが…快感です（笑）

２枚目は、こちら
私が最後に買ったヴァージン・ジャパン・ディストリビュート・アルバムです
ホエン・イン・ローム　『ザ・プロミス』　VJD-32107
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CDシングル（VJD-12032）は89年1月に購入していますが、アルバムの方は遅れて92年7月でした

今日のもう１曲は、こちらもタイトル・ソング
The Promise 「ザ・プロミス」/ When In Rome
https://www.youtube.com/watch?v=4uvVApCqG4M
以前の記事「20th J-WAVE ヒッツ･コレクション対案」でも紹介しましたが、ビルボード・ホット100で11位まで上昇
今聞くと結構恥ずかしい、80年代後半の典型的なサウンドです
でも、新人を発掘して、きっちり結果（セールス）を出してしまうヴァージンはさすがです

そして、最後の１枚は…
迷いましたが、やはりこれ
すでに何回か紹介していますが、これを外すわけにはいきません
ヴァージン・コレクションズ 1973~1987
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最初に見つけたのは、アナログ盤5枚組のボックス・セットでした
欲しかったのですが、価格がべら棒に高いのと、とにかくでかくて邪魔になりそうなので、ぐっと思いとどまった記憶があります

ところが、しばらくして…
偶然、見つけてしまったのです
CD4枚組でプライス・ダウンの1万円、しかもシリアル・ナンバー入り（笑）
CDのありがたみが身に染みて、あっさり降参してしまいました（90年12月）

内容については、こちらをご覧ください
プログ炎上
プログ大炎上

その他の「ヴァージン」関連記事
ヴァージン・イヤーズ：1974-1978
ベスト・オブ・ヴァージン・レコード
ファースト・４・イヤーズ 1973-1977
パンク＆ニュー・ウェイヴ 1976-1979
パンク＆ニュー・ウェイヴ 1976-1979 part2

そして…
こちらにも触れておかないと片手落ちでしょう
『ヴァージン・コレクションズ』のCDボックスを発見したのは、このお店でした

ヴァージン・メガストア 1990-2009
1990年9月22日、日本第1号店が新宿マルイのファッション館地下の広大なスペースを占拠して突如出現
こちらも「黒船来襲」と騒がれました
外資系CDショップというと、今だとHMVやタワレコになりますが…
はっきり言って、比べものにはなりません
ヴァージン・メガストアで売っていたのは、異国の「カルチャー」そのものでしたから
そうそう、モダンでスタイリッシュなストア内には、DJブースも完備されていました
でも、当時の私には用途がさっぱり把握できず、遠くの方から物珍しそうに眺めていた記憶があります（笑）

2001年に移転してからは、足がちょっと遠のいてしまいましたが…
こちらの記事を読むと、まだまだ勢いがあったことが伺えます
http://ascii.jp/elem/000/000/322/322592/

おまけで、ヴァージン・メガストアのステッカー、トリコロール・セットです
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次回は、30th Anniversary 記事の予定です

2016-07-30 21:56 コメント(2) トラックバック(0)
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「ヴァージ・ジャパン」は消えてしまったけれど、本家レーベルは健在です。
最近買ったのはElla Eyreのデビュー・アルバム《Feline》（Virgin 2015）。
「猫ジャケ」に違いないと思っていましたが＾＾;
（https://www.amazon.co.jp/Feline-Ella-Eyre/dp/B00LVEXBHI）

「ヴァージン・メガストア」はブラジルやアルゼンチンものが熱かった。
Juana Molinaの《Segundo》（Blabla 2000）を聴いた時の衝撃は
今でも忘れられません。
by sknys (2016-07-31 02:35)