All Time BEST? [ブック]
今年初めての、人前での恥さらし(講師)をやってきました
出来はビミョーですが、とにかく終わったので良しとしましょう
やっと他のことに手をつけられます(笑)
で、今回は、前回の続きで去年読んだ本を総括しようと思ったんですが…
ガ～ン
1冊も読んでない…
手にするのは仕事関係の本･雑誌(いわゆるビジネス本)ばかりで、まともな本は1冊も読んじゃあおりません…
このままだと脳細胞死滅しちゃう…
というわけで、苦肉の策ですが、急遽路線変更、the best books of all my life、生涯BEST行きます
そうそう、去年の12月に晴れて(?)アカデミー(学会)の正会員になったんでした
ですから、今回は、普段の謙虚さ･奥ゆかしさ(?)をかなぐり捨てて、唯我独尊硬派全開フルスロットル=読者放置モードで暴走します(笑)
まずは、表BEST(って、「裏」もやるつもりか…)の第1弾(今回は小出し…順不同)
こんな雑誌から
雑誌『へるめす』 岩波書店 全67巻+別冊3巻
1984年12月創刊号から1989年3月第18号まで季刊
1989年5月第19号から1997年7月終刊号まで隔月刊
今は昔、ニューアカデミズム全盛時代なんてのがありまして、天下の岩波書店もブームに乗っかってこんな雑誌を出しちゃいました
もちろん、ミーハー精神200％の私は、全巻完全制覇いたしました
編集同人は、磯崎新･大江健三郎･大岡信･武満徹･中村雄二郎･山口昌男
ニューアカにしては顔ぶれがold waveでは? という批判は…受けつけません(笑)
クリエイターの意見こそ尊重すべきで、知識の縮小再生産やってるだけの専門家(=職業知識人)はお呼びではありません
タイトルの「へるめす」も良かったな
ヘルメスはギリシア神話の神出鬼没の神で、冥界･地上界･天上界を自在に飛び回ります
同様、この雑誌も、「知」の越境･変換を果敢に企てます
「トリックスター」(=文化の撹乱者)という言葉を知ったのも、当然この雑誌からでした
創刊号に登場のルル(ヴェデキントの『地霊･パンドラの箱』に登場)を始め、酒呑童子、フォン・ノイマン、ティモシー・リアリーなどなど…
でも、一番鮮烈だったのは、やっぱり大杉榮かな
大杉榮ときたら、歴史の教科書にも出てくる有名人、アナーキスト(無政府主義者)で、関東大震災のときに危険思想家として甘粕憲兵大尉(=坂本龍一)に虐殺されますが、この人のスケールのでかさときたら日本人離れしたものがありました
(後に単行本化↓)
- 作者: 鎌田 慧
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
「思想に自由あれ、しかもまた行為にも自由あれ、そしてさらにまた動機にも自由あれ」なんて、カッコ良すぎます
どっかの国の総理はバ○の一つ覚えみたいに「小さな政府」なんて言ってますが、「政府の消滅、国家の解体」にははるか遠く及びません(笑)
それから、結構評判になった筒井康隆の『文学部唯野教授』ですが…
初出は、この『へるめす』でした
- 作者: 筒井 康隆
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/01
- メディア: 文庫念
文芸批評の諸流派、印象批評からポスト構造主義まで、さばく刀の切れ味はなかなかです
1回読んで仕込んでおけば、知ったかぶりしてメタ(メチャ)批評できちゃいます(笑)
困ったのは…中村雄二郎の『かたちのオディッセイ』
その7回目でカオス(混沌)の物語として、映画『薔薇の名前』、エンデの『はてしない物語』(これは駄作です)とともに、TVゲームの『ファイナルファンタジー』も登場
出現するモンスターのイメージ(designed by 天野喜孝)は、博物的な渉猟とデジタル的な幾何学的方法の合体の所産である、などと絶賛されておりました
影響されやすい私は、この後見事にゲーム地獄に堕ちてしまいました…(悲しい実話、それまでゲームなんてやったことなかったのに…)
あの、ゲームに費やされた膨大な時間を返せ～
ハッと正気に戻って、最後にもう一つ
これは既出ですが…
1992年5月発行の第37号の巻頭、＜Guest FromAbroad＞のコーナーに、なんとびっくり仰天(死語)…当blogではおなじみのあの人が登場
「音楽のカテゴライズに逆らって」というタイトルで、武満徹(現代音楽家)と対談、武満翁に「ぜひ将来何か一緒に共同で創ってみたい」と言わせちゃいます
アイドルが成り上がって…とうとう文化人になってしまいました～
って、一応オチ(のようなモノ)がないと落ち着かないもので…硬派全開フルスロットル･モードだろうと、ね
今日の1曲
「ヘルメス」と来たら、この人を出さないわけにはいきません…
Made In Heaven「メイド・イン・ヘヴン」/Freddie Mercury
編集同人の方も、何人かはお亡くなりになられてしまいました…
- アーティスト: フレディ・マーキュリー
- 出版社/メーカー: 東芝EMI
- 発売日: 2000/10/25
- メディア: CD
次回の表BESTは、フーコー、サド侯爵、サルトルまとめて行きます
もちろん、オチつきで(笑)
いつになるかは、わかりませんが…
モバサム41
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僕の知らない事ばかりで、チンプンカンプンですが、
大杉栄 自由への疾走 は今度読んでみようと思います。
ぶち殺されるほどの思想ってなんだろう？面白そうです。
by nobby (2006-01-20 23:37)
とんでもないこと言ってる人って大好きなんですよ。
もちろん、本の中だから許されるってのもありますが、常識(と思い込んでるもの)を破壊してくれます。
by モバサム41 (2006-01-21 07:45)
デヴィ様ですかあ。この方ロバート・フィリィプさんとアルバニアの神秘家グルジェフのグルジェフ神秘主義にハマっておられましたよ。でもロバートさんは元アイドル、デヴィ様はパルコのコマーシャルに出てた１２歳年下でレ二クラかプリンスの子供（本人が父を明かさない）を産んだ金髪の可愛い子と結婚しました。文化人だと思いますよ。でも生身の人間ですので（汗。）あとフレディの追悼の鏡をイギリスの捨てられた動物とかを面倒見る慈善団体（アニマルレスキューセンター）の古物屋でみかけました。買おうと思ったんですが、鏡を覗くとフレディがいるというのは怖いので辞めた。（安いよ。）あー私も本を読むようにします。
by mon mon (2006-01-21 18:47)
うーん。レベル高いっす。nobbyさんに吊られて遊びに来ているけど、
ここのレベルはそ～うとう高い。でも面白いのす。
いつか、あきつＢにも、「そうですね」的なコメントが出来る記事が
出てくるまで、通ってみるすかないべす。
でも、フレディのベスト。同じの持ってます、やたっ！！（ここだけ...笑）
by (2006-01-21 19:32)
うーむ、師匠の根幹を見つけたような気がしました。
でも「裏」の方が本幹なんでしょうね～（笑）
by masa63 (2006-01-21 21:45)
＞mon monさま
デヴィッドは、現在は確かヒンドゥ教徒でしたよね。
神なしで生きていける日本人には、どうも理解しにくいところです…
フレディは、生でも十分怖いので、私も鏡は遠慮しときます。
by モバサム41 (2006-01-21 22:08)
＞あきつさん
いえいえ、とんでもないです。
ま、一応アカデミーの会員なんで…って、これギャグにしちゃってます。
実は、年会費4,000円払えば誰でもなれます(笑)
by モバサム41 (2006-01-21 22:17)
＞tanamasaさん
根幹は、子供の頃見た妖怪･怪獣モノです、やっぱり。
by モバサム41 (2006-01-21 22:22)
ついでにフレディはモノクロで生没年がでっかくプリント。モバサムさんいかがですか？つぶつぶオレンジが大好きで歯につまらせて日本でおしゃべりしてたフレディですよ。あとデヴィ様の娘はアメーラ・ダヤといってヒンドゥー名ですが、思いっきり学校で浮きそうな名前ですね。イギリスは改名（苗字も）が自由なので大きくなったら変えそうです。デヴィ様ゴメンなさい。
by mon mon (2006-01-22 20:44)
アメーラ･ダヤちゃんですか?
タイガー･リリーちゃんとは別の意味でインパクトありますね。
フレディは…(エルム街の)悪夢見そうなので、遠慮しときます。
by モバサム41 (2006-01-22 21:40)
う〜んスゴイ！、興味を持たせるだけ持たせて答えを出さない所がモバサム流ですね(笑)。
裏BESTも心して待っています。
by yubeshi (2006-01-23 02:09)
この辺りは懐かしすぎなので敢えてノーコメント（笑）。
by ちぇぶらさん (2006-01-23 19:44)
＞yubeshiさん
答えですか?
セルフでお願いします（笑）
「求めよ、さらば与えられん」です。
by モバサム41 (2006-01-24 00:05)
＞ちぇぶらさんさん
ほとんど同世代ですもんね～（笑）
by モバサム41 (2006-01-24 00:08)