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LE ROUGE ET LE NOIR seconde édition [ブック]




第2版です

初版はこちら
Le Rouge et Le Noir
↑ 改めて記事を読んでみると、大胆・奔放・奇想天外な文章展開に思わずオレって天才じゃないの?と独りごちてしまいます(笑)

で、今回はこれ
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スタンダール『赤と黒』
1975年9月1日 岩波版ほるぷ図書館文庫 第1刷発行

岩波文庫は、ドイツのレクラム文庫をお手本にした名作の小型廉価版で、現在の文庫本の原型ですが、中身おんなじでサイズのやや大きな(B6判)ワイド版岩波文庫というのもあります
そして、岩波文庫の亜種としてはもう一つ、これは戦前(1932年)に出たものですが、岩波文庫教科書版というものもあったそうです
版面は普通の文庫と同じなのですが、広い余白があり、そこをノート代わりにしたので、教科書版と呼ばれたんだそうです
そして、さらにもう一つ、ここで紹介するのが、岩波版ほるぷ図書館文庫
こちらは、岩波書店が児童書を得意としていたほるぷと組んで、岩波文庫を ほるぷ直販でセット販売したもの(1975年)で、図書館での閲覧に耐えられるよう表紙がハードカバーになっています
今回、古書店で初めて見かけて、その存在を知り、山のように積まれていた中から赤い表紙(外国文学)に合わせて「赤と黒」を購入してみました(読みませんが…笑)

で、せっかくなので、この機会にフィーチャリング「赤と黒」、あるいは「スタンダール(本名アンリ・ベール)」ということでトリビュート記事を残しておきます

物語の主人公として最も魅力的な人物、ジュリアン・ソレルと出会ったのは、(遥か大昔のことですが)この赤い本でした
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日本ブック・クラブ『コレクターズ版世界文学全集1 スタンダール 赤と黒』

世界文学全集刊行記念に初刊は無料、続刊はキャンセル自由という広告に釣られて申し込んでしまいました
で、(多少良心は傷みましたが)当然、2巻目以降はキャンセル
さすがにそれでは申し訳ない、せめて読破しなければ…と分厚い塊りに嫌々立ち向かいましたが、読み始めたら、あれれ止まらない…ビリビリと電撃を打たれてひた走り
そして、最後の審判へ
「陪審員の皆さん。侮辱されるのは耐え難いことなので、一言いわせていただきます。私は残念ながら、あなた方の階級に属する者ではありません。ご覧のとおり、自分の卑しい身分に逆らった一人の農民でございます。
私は皆さんのお情けを求めはいたしません。甘いことは考えておりません。私を待っているものは死です。それが当然です。私はあらゆる尊敬と敬意にふさわしい婦人の命を殺めようとしたのです。レナール夫人は私にとって、母親のような人でした。私の罪は凶暴で、しかもあらかじめ謀ったことでした。だから、陪審員の皆さん、私の罪は死に値するものなのです。
しかし、私がこれほどの罪を犯さなかったにしても、私を罪に陥れようと望んでいる人々のいることを知っています。卑しい身分に生まれ、貧苦に悩みながらも、幸い立派な教育を受け、金持ちの人たちが社交界と呼んでいる世界に、大胆にも入り込もうとする青年を、徹底的に打ちのめしてしまおうとするのです。
皆さん、これが私の犯した罪です。そして、私を裁く人たちが、私と同じ階級の人でないということで、殊更罪は厳しく罰せられるでしょう。お見受けするところ、陪審員席には、農民らしい方は見当たりません。どなたも敵意剥き出しの市民階級の方々ばかりではありませんか…」

時代も違えば場所も違う(作品の副題は「1830年年代記」=王政復古の時代、主人公はフランス東部の小さな町プレヴェール出身)…従って、とても共感できない、いや理解すら難しいとも懸念しましたが、階級社会の閉塞と不条理に果敢に立ち向かう青年の姿は格好良く、読書の間はまるで彼の魂が憑依したかのように濃密な時間を共有することができました

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ジュリアンとレナール夫人 Original Illustrations by Mac Intyre
点描風のイラストが印象的でした

そして、初版記事でも紹介しましたが、総集編なので今回も再登場
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ジュニア版・世界の文学 13『赤と黒』金の星社
「上流社会への羨望と禁忌の愛を描いた青春の挽歌」
愛を語るとき小道具はいらない
静かに心を和ませてくれるメロディが聞こえればいい
ただ愛のメロディが…

ガキンチョたちに伝わるのだろうか…と心配になってしまうほど秀逸なコピーです(笑)

スタンダールのその他の作品も紹介しておきます
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『カストロの尼』は、岩波文庫版が2冊、角川文庫リバイバル・コレクションが1冊
ヴァニナ・ヴァニニ』は、岩波文庫版が2冊

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半自伝『アンリ・ブリュラールの生涯』は、岩波文庫版で2冊ずつ

そして、『赤と黒』と並ぶ名作…
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『パルムの僧院』
私は旺文社文庫で読みましたが、時間の余裕ができたら岩波文庫で再読してみるつもりです
なお、この作品も映画化され、主人公ファブリスを演じたのは『赤と黒』でジュリアンを演じたジェラール・フィリップでした

今日の1曲
Get Up And Fight 「ゲット・アップ・アンド・ファイト」/ MUSE 2018年
https://www.youtube.com/watch?v=7hZFkWvUnuc
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シミュレーション・セオリー [デラックス]


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