フーコー、サド、サルトル [ブック]
the best books of all my life、生涯BEST本をあげていく、という企画でしたが…困ったことに、早くも飽きてきちゃいました(笑)
で、とっとと行きます
第1弾「へるめす」に続いて、第2弾はニューアカがらみで…
ミシェル・フーコー「言語表現の秩序」
ニューアカ狩りが恐い(笑)ので、最初に断っておきますが…私は決してニューアカデミズム信奉者ではありません
(注:ニューアカデミズムというのは、1980年代に突然変異で発生した難解かつ軽薄な現代思想ブーム。それまで碌に本を読んでなかった連中も、ファッションで浅田彰の「構造と力」、中沢新一の「チベットのモーツァルト」などを読み始め、結局理解できるはずもなく、それにもかかわらず神聖な書物? をナンパの道具とし利用したということで、世間からひがみ・ねたみで徹底的に弾圧される。これぞ、ニューアカ狩りの起源)
私の読書に対するスタンスというのは、そんな俗っぽさとは無縁で、100%純粋そのもの
とにかく一瞬でもいいからハッとさせてくれるもの、クラクラさせてくれるものを読みたい、ただそれだけのことです(美しいな~)
そのわずかな条件さえ満たしてくれるなら、たとえ哲学書でも自然科学本でも電話帳でも、ひるまず、そして、いとわず読ませていただく所存です(殉教者みたいだな~)
で、フーコーですが、この「言語表現の秩序」というのはビミョーな選択かもしれません
どうせなら大著「言葉と物」を出せと言われるかもしれません
でも、それはやはりヤムチャな注文です
大体あの本は、読んで理解できる者が日本に10人いないだろうと言われてる、それくらい難解なもの(翻訳が変なのか、それとも作者自身錯乱しながら書いたのか…)
…でも、理解不能って言われちゃうと、フツフツと湧き上がる果てしなき読書欲
いつか、いつの日か、必ず挑戦してやりますからね
ちなみに、死ぬまでに絶対読んどきたい本といったら、他には…ジョイスの「フィネガンズ・ウェイク 1・2・3・4」とか、トマス・ピンチョンの「重力の虹」とか…
あれ、「言語表現の秩序」については、何も語ってないような気が…まっ、いいか~、いつものことです
かまわず先に進みましょう
とにかく、いつかは「言葉と物」“Les mots et les choses”征服してやりますよ
だから、それまでは、これでも聴いて待ってるがいい!(って誰に言ってんだか…)
今日の1曲目
Les mots/Mylene Farmer
Les Mots: The Best of Mylene Farmer
- アーティスト: Mylene Farmer
- 出版社/メーカー: Universal International
- 発売日: 2002/03/12
- メディア: CD
続いて、第3弾は…
サド「恋の罪」
サド「ジュスチーヌまたは美徳の不幸」
サド侯爵も、いつの間にか岩波文庫化=権威化されてしまいました
昔は富士見ロマン文庫だったというのに、大出世と祝福すべきなのか…時代は変わるものです
それにしても、改めて読んでみて、サドの小説って意外と面白いんですね(笑)
昔は、「神」の啓示に従って義務感だけで読んでたせいか、忍耐以外の何物でもなかった…
もちろん、「サディズム」の名の起源になったくらいだから、過激な描写はいくらでもあるんですが、観念的・抽象的過ぎてちっともコーフンしない
人間の営みってのはなんて不毛で退屈なんだと、少年の頃学習させてもらった記憶があります
これ、ロマン文庫で良からぬこと期待して読んだ連中は激怒したはずです、「詐欺だ~」って
いや、もちろん、「神」の翻訳にケチをつけてるわけではないですよ
そ、そんな滅相もない、とんでもないです、はい…
「神」の翻訳コレクション↓
○桃源社版 新・サド選集
新ジュスチーヌ
悪徳の栄え(上)
悪徳の栄え(下)
美徳の不幸
食人国旅行記
閨房哲学
恋の罪
○河出文庫版 マルキ・ド・サド選集
新ジュスティーヌ
悪徳の栄え(上)
悪徳の栄え(下)
美徳の不幸
食人国旅行記
閨房哲学
恋の罪
ソドム百二十日
○角川文庫版
美徳の不幸
閨房哲学
○富士見ロマン文庫版
ソドム百二十日
「詐欺だ~」
今日の2曲目
The Sweetest Taboo「スウィーテスト・タブー」/Sade
シャーデーとサドは、スペルマ…じゃなかった、スペルおんなじです…
プロミス
岩波書店からは、こんなのも出てました
Sado
第4弾は、サルトルです
そう言えば、去年生誕100周年を記念して因縁の対決第1試合=カミュとの「怪獣大戦争」、第2試合=レヴィ・ストロースとの「南海の大決闘」を企画してたんですが、結局お流れとなってしまいました
特に、カミュとの対決の方は、アルベールの親族セイン・カミュに出演依頼して、サルトルVSセイン・カミュでモテ度を競い合う、そこまで話が具体化してたんですが…
でも、戦う前から勝負は見えてましたね…
もちろん、サルトルの圧勝ですよ
セルジュ・ゲンスブールを引き合いに出すまでもないですが、フランス人ってなぜか○男ほど女性にモテやがる
秘訣をぜひ教えて欲しかった…
そうそう、これも機会があったら触れようと思ってたんですが、サルトルとは世紀の恋人、ボーヴォワールの紹介者である朝吹登水子さんも去年お亡くなりになられたんでした
ご冥福をお祈りします
で、小説家サルトルといったら、これですね
嘔吐
こんな最後の方まで誰も読んじゃいないと思うので、明らかに手抜きでコメントは一言だけです
ort
最後は「失意体前屈」で締めてみました…
今日の3曲目
She's Gone「追憶のメロディ」/Daryl Hall & John Ort
フロム・A・トゥ・ONE(紙ジャケット仕様)
生涯BEST本、次回は、ヤコブ・ベーメ、T.S.エリオットの予定です
サドの所の今日の1曲がそうかなと思ったらピッタリ当たりました!!!
相当モバサム流が擦り込まれてるみたいです。
by yubeshi (2006-01-30 05:27)
最後まで読みましたよ。”神”と称される翻訳家が居るんですね。サッカーのペレ氏の様な人なんですね。兄さん一押しの”ミシェル・フーコー「言語表現の秩序」”を読んでみようと思う。でも今まで文学と無縁だった僕が読めるかな?(笑)ところで、シャーデーがサドと綴りが同じとは。そういえば、あのクールさはサディスティックかもしれない?
by nobby (2006-01-30 09:15)
師匠~、良い子には難しすぎてわかんな~い♪
サドって佐渡で生まれたものかと思ってました~(笑)
by masa63 (2006-01-30 16:32)
>yubeshiさん
えっ、読まれちゃいましたか?
期待を裏切り続けることができるよう、さらに精進せねば…(笑)
by モバサム41 (2006-01-30 23:13)
>nobbyさん
「神」とは、澁澤龍彦です。
ただの文学者ですが、ライフスタイルを模倣されます。
フーコーは…「詐欺だ~」と言われそうなのでお勧めしません(笑)
by モバサム41 (2006-01-30 23:31)
>tanamasaさん
あれっ?
SやMやロリは、当然tanamasaさんの守備範囲だと思ったんですが…
意外とストレートなんですか?(笑)
by モバサム41 (2006-01-30 23:34)
最後まで読んで、読んだ上でわからない!
でも、曲の方は全部わかる。これでいいのか?あきつB!
いいのだ。
by (2006-01-31 18:00)
あきつさん、コメント&nice!どうも。
最後は、嘔吐とortをかけてます…
by モバサム41 (2006-01-31 19:57)
モバサム悪人さん、こんばんは。
自分の記事にTBというウロボロスの罠にハマってしまいました^^
タイトルは『サド、フーリエ、ロヨラ』のモジリでしょうか?
《ダリは猫が嫌いだった》という一節は、
ロラン・バルトの《サドには恐怖症が1つある。海だ》を意識しています。
《ダリには恐怖症が1つある。猫だ》の方が分かり易かったかな。
『嘔吐』は小説嫌いのサルトルが良く書いたなぁと思います。
このストーリが、あるジャズ曲と同じように展開しているそうですが、
タイトルが分からない^^;
by sknys (2007-05-21 23:28)
sknysさん、コメントどうも。
私だけ悪人にしないで、「隠し砦の三悪人」で行きましょう(笑)
ソネブロは、自分の記事を引用してリンクはると、TB扱いとなってしまいますね(どこでもそうなのかは不明ですが…)
by モバサム41 (2007-05-22 23:51)