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逆説のバラッド [ブック]

バラッド by フランソワ・ヴィヨン

泉のほとりにたたずんで のどがかわいて私は死ぬ、
火のようにのぼせ上がって、歯の根が合わずガチガチ震えている。
自分の国に住みながら 遠くの土地にいるようだ。
真っ赤な炭火のかたわらで 悪寒でブルブル震えている。
虫けら同前 素っ裸で、裁判官の毛衣を着、
泣きながら 私は笑って、希望もなしに期待して、
悲しい絶望のどん底で 再び元気を取り戻す。
良い気持ちに楽しみながら 楽しみは何一つない。
勢力は私にあるが 強力でもなく 権力もなく、
ちやほや待遇されながら 誰からも排斥される。

不確実な物事のほか 確かなものは私になく、
はっきり見えるものを除いて 曖昧なものは何もなく、
確かなことについてのほか 疑いを私は抱かぬ。
不意打ちの偶発事件で 知識をとらえ、
博打では大儲けをしながら いつでも一文なしで、
朝の夜明けの挨拶は、「ゆっくりとおやすみなさい」
仰向けに長々と寝ながら、墜落をするのが怖い。
たっぷりと何でも持っているくせに 実は一つも持っていない。
相続の財産をあてにしているが 誰の相続人でもなく、
ちやほや待遇されながら 誰からも排斥される。

何にも気にはかけないが、それでも苦労のし続けで、
お金を儲ける苦労だが、あくせく儲けたくもない。
最善の言葉を言う人が、一番私を苦しめて、
一番の真実を語る輩が 最も私を愚弄する。
真っ白な白鳥を指して、これは真っ黒な鳥だ、と
わからせて納得させてくれる人が 真の私の友達で、
私を害する者を 私は 力の限り助けてくれるのだと思う。
ウソも ホントも 今日の日には 私にとって同じこと、
すっかり私はおぼえているが、何にも私は考えられぬ、
ちやほや待遇されながら 誰からも排斥される。

ヴィヨン全詩集

今日の1曲
The Ballad Of John And Yoko「ジョンとヨーコのバラード」/The Beatles

今日のもう1曲
Hello Goodbye「ハロー・グッドバイ」/The Beatles

1967~1970

1967~1970

  • アーティスト: ザ・ビートルズ
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 1998/03/11
  • メディア: CD


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コメント 4

oka-ka-i-love-rock

モバサム師匠、こんにちは。やっと会いに来られました。
何と書けば良いものか....
私は自分のリアルの世界へ戻ります。
いっぱいいっぱい、本当に色々とお世話になりました。
師匠との出会い、二人の絆は生涯私の支えとして胸に生き続けます。
そして忘れません。
Forget Me Not....
どうか、お元気で....
by oka-ka-i-love-rock (2005-11-13 14:16) 

モバサム41

さようなら…
出会いは別離の始まり、なんて単なる言葉のあやだと思っていたのですが…
このblogも存在価値を失ってしまったような気もします
しかし…それでも、あえて続けていくことにします
忘れませんよ
いつでも、そして、永遠に…
どうぞ、お元気で…
by モバサム41 (2005-11-13 14:46) 

oka-ka-i-love-rock

これで本当にお別れです。
私のわがままを聞いて頂けるなら、
どうかここにいつでも戻ってこられるように、
ここを閉めないでいて下さいね。
本当に名残惜しいです。でもこれで....
さようなら....
by oka-ka-i-love-rock (2005-11-13 16:43) 

モバサム41

いつの日か再び…なんて言う資格を私は持っていないのかもしれませんが、それでも、やはり続けていきます
最後の最後は、ハッピー・エンドが訪れますように…
さようなら…I **** You Always Forever!
by モバサム41 (2005-11-13 17:16) 

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