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ドナ・レジーナ国内盤初登場 [ミュージック]

あきらめかけていたのですが、ついに国内盤の登場です
私にとっては、日本未発売の「最後の大物」だったDonna Regina ドナ・レジーナ
他のbloggerに先を越されるわけにはいきません(といっても、日本で紹介してくれる方は他に10人もいないと思いますが…)

このドイツ出身のエレクトロニック・ユニットを私が知ったのは、1995年発表のセカンド・アルバムに収録された“Driving In Your Car”が日産シルビアのCMに使用されたため
当時けっこう評判になったので覚えている方もいるかもしれません
とにかく、圧倒的な存在感を持っていたのが、歌姫レジーナの(陳腐な表現ですが)浮遊感溢れるヴォーカル
当然、国内盤が出ると思い待っていたのですが、意外にも発売はお流れ
以来、周期的に心の中に蘇えってくるレジーナの天使ヴォイスを探し求めて…間違えて別のアルバムを買っちゃったりもしました
実は、曲名がわかってなかったんですね(笑)
でも、ようやく今年になって、今は亡き(?)ちぇぶらさんさんにタイトル教えていただき、その曲が収録されている編集盤も無事手に入れることができました(ここまでたどり着くのに苦節10年…笑)


(左)Follow The Sea (4thアルバム)
(右)The Early Years (編集盤)

久し振りに聞いた「幻の曲」ですが…第一印象とはずいぶん違って聞こえました(CMで流れたのは断片だけなので無理ないかもしれません)
天上界目指してどこまでも駆け上る、そんなイメージだったレジーナのヴォーカルは、内省的でまるで自分の体内深いところから聞こえてくるような響き、存在感自体は変わりませんが…
サウンド的には意外とダークで、新たな発見もありました…シンセの音が、B4の「オンリー・ア・ノーザン・ソング」風だったり、ファンが旋回しているような耳障りなノイズが挿入されていたり、と
発見といえば、新たな収穫も…“A Paris”という曲、ニュー・オーダー(ジョイ・ディヴィジョン)風イントロから始まって、ヴォーカルはフランス語歌詞、あっと驚くおしゃれサウンドで…これは、カーディガンズの「カーニヴァル」に匹敵するかも(ロック度は、こちらが上)

さて…
その後、知らないうちに発売されていた日本初登場盤がこちら

Slow Killer

Slow Killer スロー・キラー

  • アーティスト: ドナ・レジーナ
  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2006/08/09
  • メディア: CD

速攻でamazonから入手、聞いてみましたが…最初の2曲聞いた時点で、正直失敗したかなとも思いました
気持ち良くは聞けるんだけども心に残らない、おしゃれアーバン・サウンドの典型のような気がしたから
でも、3曲目の「レイジー・ハート」から印象は変わりました
このグループって、アイディア豊富でサウンドのヴァリエーションは変幻自在、シンセ系バンドの共通の欠点=単調さに決して陥ることはありません
3、4曲目と小憎らしいくらい魅惑的なシンセのフレーズが続きます
5曲目の「マイ・メランコリー・マン」は、彼らにふさわしくない(?)荘厳なプログレ風サウンド、そこにレジーナの物憂いヴォーカルが淡々とからみます
6曲目「ファスト・アズ・ア・シャーク」はレトロな単音シンセのイントロ、続いてマイナーなメロディと、感涙ものの展開…ヤズーへのオマージュと私は受け取りました
そして、7曲目、8曲目とさらにキュートで印象的な曲が続きます(7曲目の「エネミー・ノー・エネミー」はYMO風)
10曲目の「スロー・キラー」はアルバムのタイトル・チューンですが…“Slow Killer”とは、「時間」のことだそうです
国内盤にはボーナス・トラックが2曲収録、そのうちの「ア・パリス 2」は、前述した彼らの代表曲の未発表アコースティック・ヴァージョンですが…さすがに、オリジナルには勝てないかな

レジーナのゆらゆらとゆらめく内省的なヴォーカル
バックの小技の効いたアコースティック・シンセ・サウンド
ドナ・レジーナの繰り広げる物憂い物憂い万華鏡ワールド…に浸れます

P.S.
なぜ日本発売がなかったか、その理由がやっと判明しました
彼らのアルバムには、決して顔写真が使用されていません(笑)

オマケ
CMソングから入った曲、といえば…
最近紹介したこれ
アリゼ「恋するアリゼ」←ブルボン「エリーゼ」

http://www.youtube.com/watch?v=eADwnPYm2ds

それから、以前紹介したアスカル・モレーノの「トレーロ!~闘牛士~」←ホンダCR-X デルソル
こちらも、前に紹介したマドレデウスの「海と旋律」←ホンダ新アコード

渋いところで、こんなのはどうでしょう(笑)

(左)エルザ「悲しみのアダージョ(彼と彼女のソネット)」←エドウィン「サムシング」
http://www.youtube.com/watch?v=-SgFQp7BYkg
(右)エレーヌ「エレーヌ」←ファニイ
http://www.youtube.com/watch?v=iDsoGcRIRz8 (←画像は無視してください)

(追加)
せっかくなんで、yubeshiさんに紹介してもらったDonna ReginaのYouTube映像入れときます
“Why”
http://www.youtube.com/watch?v=qRyPL1Jh3EY
“Blue(Happy Without You)”
http://www.youtube.com/watch?v=kyNLVSILVYU


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コメント 6

yubeshi

あら、YouTubeで聴いてみたら、これ、いいじゃないですか!
紹介しているアルバムには入っていないみたいですがホワイって曲とブルーって曲です。
久しぶりの真面目な音楽レビュー、流石です、nice!押しちゃおうかな(笑)
by yubeshi (2006-09-03 20:30) 

モバサム41

コメントありがとうございます。
「ホワイ」は初見でしたが、レジーナが自ら出演してたので思わず笑ってしまいました。
チャイナ服着た変なおばさんがそうです。
by モバサム41 (2006-09-03 21:36) 

sknys

モバサムさん、こんばんは。
Donna Reginaって男女2人のユニット名なんですね。
今まで女性の名前だと思っていました^^;

家宅捜索してみたら《Her Beautiful Heart》(Strange Ways 1995)
というCDが1枚出て来ました。
〈Driving In Your Car〉は7曲目に入っています。
確か輸入盤バーゲン(500円)で入手した記憶が‥‥安くてゴメンなさい。

今コメント書きながら聴いていますが、トリップホップ以前の
古き良きエレクトロ・ポップという感じです。
レジーナ姫の舌っ足らずな「天使ヴォイス」に眠くなっちゃった。

クルマのCMソングで一番印象に残っているのは
PILの〈Careering〉でしょうか?
どうせなら〈Poptones〉の方にして欲しかったなぁ^^
by sknys (2006-09-03 23:31) 

モバサム41

かつてのエレ・ポップが絶滅せずに生き延びて独特の進化を遂げている、と言ったところでしょうか。
CMソングは、英米以外の音楽を教えてくれる貴重な情報源です。
英米と比べるとどうしてもチャンネルが少ないので。
by モバサム41 (2006-09-04 06:52) 

yubeshi

お元気ですか?
廃墟絶好調ですね。でも、生霊になるには早いですよ。
遅ればせながら、私も購入してみました。日曜日の朝から聴くと体が溶ける気分になりますね。酒でも飲んで二度寝したくなります(←しませんよ)。
あと、ミューズも一緒に買いました。これは・・・良い!
いや、今まで食わず嫌いしていたのが悔やまれます。
by yubeshi (2006-12-10 10:19) 

モバサム41

Ghost in the Machineでの「ゆべろぐ」への潜伏には気づいたのかな?
MUSEは、時代錯誤的ロックが心地よい。
Donna Reginaと今年のベストを競ってます(新譜は、それくらいしか買ってないけど…)
by モバサム41 (2006-12-10 22:25) 

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