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澁澤龍彦回顧展 [ブック]




前記事からの流れで今回は「道成寺」の予定だったんですが…緊急特番です(笑)

生誕80年 澁澤龍彦回顧展 ここちよいサロン
2008.4.26(土)-6.8(日)
県立神奈川近代文学館
http://www.kanabun.or.jp/te0159.html

チラシ(折り目が入ってるのが残念です)
PIC00001.jpg

実は、全く行く気がなかったんですが…
横浜は遠いし
いい歳こいて澁澤ってのも…
澁澤は、あくまで通過儀礼としての文学、一過的なライフスタイルでしかありません

でも、招待状が届いてしまったんで、観念して(笑)行くしかありません
SN380461.JPG

そこで、急遽、トリビュート記事を…
もちろん、澁澤に対してではないですよ
招待していただいた白水社に対して

実は、以前にも特製原稿用紙をいただいたことがあるんです
SN380454'.JPG
↑写真では、何の変哲もない古風な原稿用紙に見えるかもしれませんが、用紙の隅に「HAKUSUISHA」という文字が入っているのがお洒落です(ただそれだけですが…)
そんなわけで、私がいずれ文壇デビューする際には、岩波書店か白水社から、と心に固く決めております(笑)

さて、白水社ときたら、まずは、新書のくせして文庫と名乗っている不敵な輩、「私は何を知っているの?」とソクラテスのごとく自問する文庫クセジュ(1951年発刊)
ブックカタログには、(1997年版にも2007年版にも)掲載されていなかったので、もしかして…と焦りましたが
SN380452.JPG
白水社のHPで棲息を確認できたので一安心
確かに、今の黄色い表紙もなかなかポップで良いですが、ジャンルごとにギリシア神話の神々のシルエットで象られた昔のデザインも捨てがたい
私のライブラリーには、黄土色のゼウス(哲学・心理学・宗教)、紫のアレス(社会科学)、緑のアテナ(語学・文学)の三神しか見つかりませんでしたが…
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Q237 十九世紀フランス文学 V.-L.ソーネ
Q238 意味論 ―ことばの意味― ピエール・ギロー
Q367 今日のフランス作家たち ピエール・ド・ボワデッフル
Q468 構造主義 ジャン・ピアジェ
Q483 社会学の方法 レイモン・ブードン
Q502 SF小説 ジャン・ガッテニョ
Q641 エコロジー ―人間の回復をめざして― ドミニック・シモネ
翻訳がもうちょっとこなれていれば、もっと読んでいたかもしれません

それから、白水Uブックス
このシリーズが1983年に始まった時には、狂喜したものです
これからは、白水社の海外小説(特に仏文)が廉価で手に入る…と
実際には、単行本と比べてそんなに安くならなくて(分冊数が増えてしまう場合は、特に)、狐につままれたような気がしたものですが
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U51 ライ麦畑でつかまえて J.D.サリンジャー
U53 ブロディーの報告書 ホルヘ・ルイス・ボルヘス
U54 オートバイ A.ピエール・ド・マンディアルグ
U60 コレクター[上] ジョン・ファウルズ
U61 コレクター[下] ジョン・ファウルズ
U66 城の中のイギリス人 A.ピエール・ド・マンディアルグ
U69 東方綺譚 マルグリッド・ユルスナール
U71 フランス幻想小説傑作集
U73 イギリス幻想小説傑作集
U77 超男性 アルフレッド・ジャリ
U78 ナジャ アンドレ・ブルトン
U79 アルゴールの城にて ジュリアン・グラック
U80 ヘリオガバルス または戴冠せるアナーキスト アントナン・アルトー
U81 イレーヌ ルイ・アラゴン
U82 狼の太陽 マンディアルグ短編集
U83 黒い美術館 マンディアルグ短編集
U84 燠火 マンディアルグ短篇集
U85 異端教祖株式会社 ギヨーム・アポリネール
U86 水蜘蛛 マルセル・ベアリュ
U112 雪白姫 ドナルド・バーセルミ
U114 不死の人 ホルヘ・ルイス・ボルヘス
U119 聖女ジャンヌと悪魔ジル ミシェル・トゥルニエ
なお、U66とU77が、澁澤龍彦訳です

白水Uブックスは、小田島雄志訳「シェイクスピア全集」全37冊でスタート
でも、シェイクスピアにはほとんど興味ないので、このU1からU37まではパスさせていただきました
それから、続くU38からU50までが、ロジェ・マルタン・デュ・ガールの「チボー家の人々」全13巻でしたが、こちらもやはりパス
なぜかというと、すでに単行本で持っていましたから
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チボー家の人々 第1巻 灰色のノート 少年園 美しい季節(1)
チボー家の人々 第2巻 美しい季節(2) 診察 ラ・ソレリーナ 父の死(1)
チボー家の人々 第3巻 父の死(2) 一九一四年夏(1)
チボー家の人々 第4巻 一九一四年夏(2)
チボー家の人々 第5巻 一九一四年夏(3) エピローグ

大ビルドゥングスロマンですね
第1巻の奥付を見ると、1956年5月第1刷で1980年2月に第76刷発行とあります
日本でも大ベストセラーだったわけです
でも、この手の教養小説は、今では読まれていないんでしょうね
「チボー家」の場合は、長いだけじゃなくて、革命家の生涯(主人公は、1914年の終末戦争を阻止しようと奔走しますが、最後は飛行機から反戦のビラ撒き中に銃撃されて墜落死…)だもんな
(ロマン・ロランの「魅せられたる魂」なんかもそうですが、)物語の前提である、革命によるユートピアの建設、という理想が崩壊してしまっているのだから、厳しいところです

でも、うちの子どもたちには、いずれ、お子様向けエディションの「チボー家のジャック」でも、読ませるつもりでおります
サラリーマンが出世目指して読むような「成功本」を、将来好んで読むようにはなって欲しくないですから(笑)

その他の単行本については、既出のものだけ紹介しておきます
「ナジャ」単行本
「ベケット戯曲全集 1・2」
「イヨネスコ戯曲全集 2」
ル・クレジオ「ロンド」
以上です

今日の1曲
Blackwater 「ブラックウォーター」/Rain Tree Crow
http://www.youtube.com/watch?v=2-TGPXF31mg

レイン・トゥリー・クロウ

レイン・トゥリー・クロウ

  • アーティスト: レイン・トゥリー・クロウ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/11/27
  • メディア: CD



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コメント 2

sknys

モバサムさん、こんばんは。
「旧クセジュ文庫」は文庫版よりデカかった!
「白水Uブックス」は判型も価格も装幀もネーミングも中途半端ですね。

たまたま昨日、『黄色い本』(講談社 2002)を読みました^^
1960年代の女子高生・田家実地子が卒業するまで約1年間かけて、
白水社の「黄色い本」を読むという、メタ・少女マンガの金字塔!
高野文子は天才ですか?

2ヵ月に1回郵送されて来る「白水社の本棚(出版ダイジェスト)の
「愛書狂」を愛読しています。
「澁澤龍彦回顧展」の招待券は送られて来ませんが^^;
by sknys (2008-04-28 00:05) 

モバサム41

sknysさん、コメントどうも。
招待券は私のようなVIPなお得意様だけですよ…というのは冗談で、抽選で3名様にプレゼント(メルマガ読者に)でした。
少女マンガについては、さすがにお詳しいですね(10人くらい姉妹がいるでしょ)。
「黄色い本」はどんなジャックに出会えるのか滅茶苦茶気になるので、まだ購入してなかった「アンファン・テリブル」と一緒に買ってみることにします。
by モバサム41 (2008-04-28 01:09) 

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