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ビートルズ ソロ・イヤーズ [ミュージック]




あまりにも出遅れてしまったので、こっそりやります

もちろん、こちらに触発されたのですが…(最近のレココレは、この手の安易な企画が多いな~)
PIC00021.jpg レコード・コレクターズ 2008.09

昔は、CD(レコード)同様、雑誌も発売当日にゲットしてむさぼり読んでは自己満足に浸ったものですが…
最近は、手に入れるのも発売日から数週遅れ、読むのはそこからさらに数週遅れて…とんと無頓着
現生=この世に対する執着心が薄れて来ているのかもしれません(笑)

…と、言い訳を済ませたところで、いきなりいきます

THE BEATLES SOLO YEARS 20 BEST SONGS
ビートルズ ソロの時代の20曲

1.Give Ireland Back To The Irish 「アイルランドに平和を」/Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=kaO4XeHhwo8&feature=related
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ウイングス時代、そしてソロ時代も含めてポールの最強曲は、やっぱりこれです
北アイルランドの「血の日曜日」事件への率直な憤りから生まれた曲ですが、ノンポリのポールが政治に口をはさむのは不自然、どうせジョンの猿まねだろうとボロクソに言われました
さらにBBCでは放送禁止にもなり…(まあ、これは名誉なことですが)
ウイングス名義での初アルバム『ワイルド・ライフ』の収録曲同様ラフなサウンドは、緻密なビートルズ時代とは正反対で、「ただひたすら稚拙」、「ポールは終わった」などと酷評されました
そんなマイナス評価の嵐の故に、ポール自身も思い出したくない曲の一つなのかもしれません
しかし…
この曲の歴史的な意義を忘れてはいけません
ビートルズ時代に音楽家としてほぼすべてをやり遂げたポールが、ビートルズ解散後に一体何をやればいいのか?
ソロ2作の試行錯誤を経て出した回答が、ウイングスの結成であり、この曲の発表でした
つまりは、「ロック」への強固な志向があったからこそバンド形態に拘り(もちろん、ジョンのプラスティック・オノ・バンドへの対抗心もあったでしょうが)、その決意表明としてこの反体制ソングが(アルバム収録曲を差し置いて)デビュー・シングルに選ばれた…
ポールをジョンの対極の人物としてステレオタイプ化し、甘ったるいメロディ・メイカー、ただの素朴な常識人などと陳腐にとらえるのは、そろそろ止めにしましょう

2.Another Day 「アナザー・デイ」/Paul McCartney
http://jp.youtube.com/watch?v=Aw_Jao8hMPA
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ポールの初ソロ・シングル
出だしほんの数秒で、瞬殺されてしまいます
愁いを帯びたヴォーカルは、お見事
そして、縦横無尽に駆け巡るメロディ…ポールの「天才」を堪能できます
控え目ながらグルーヴしているベース・ラインも秀逸

3.What Is Life 「美しき人生」/George Harrison
http://jp.youtube.com/watch?v=c1wQYZwWMPU
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「マイ・スウィート・ロード」と「美しき人生」、どちらを上位に置くべきか迷いましたが、躍動感溢れるこの人生賛歌が神への賛歌に逆転勝利
ジョージ流「ウォール・オブ・サウンド」の完成形
彼にしては珍しく(?)ストレートな名曲で、ギターも心なしか饒舌です
これを聞けば明日を迎える準備ができます

4.Love 「ラヴ」/John Lennon Plastic Ono Band
http://jp.youtube.com/watch?v=2GmVajkqLNU
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「イマジン」よりは、こちらかな
ただひたすら美しい
『ジョンたま』収録の名曲ですが、当初シングル・カットはなし
その後、ベスト盤『ジョン・レノン・コレクション』発売時(1982年)に初めてシングルとなりました
もちろん、ジョンが凶弾に倒れた後のことです

5.Band On The Run「バンド・オン・ザ・ラン」 /Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=S7D65IomNYY&feature=related
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複雑な三部構成なんかにするとかえって脆弱部分が目立ったりするものですが、ポールにとってメドレー形式はお手の物、死角なしの大作です
ただ、シングルとしてはどうかな? と思いましたが、それも全くの杞憂、全米では「マイ・ラヴ」以来のNo.1ソングとなりました

6.My Love 「マイ・ラヴ」/Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=DN4ZDjFGUB0
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シングルとしては暫くバラードを封印してきたポールが、ついに伝家の宝刀を抜きます
非難を浴びせようと待ち構えていた評論家の先生方は、そのあまりのゴージャスさに自らの任務を束の間忘れてしまったとのことです

7.#9 Dream 「夢の夢」/John Lennon
http://jp.youtube.com/watch?v=a7ThzeFA8lg&feature=related
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これがジョンの? と、ちょっと意表を突かれる曲です
でも、ラッキー・ナンバー「9」を冠したからには、彼のパズルの欠かすことのできない一片
Ah! böwakawa poussé, poussé
Ah! böwakawa poussé, poussé
Ah! böwakawa poussé, poussé
不思議な呪文も効いています

8.My Sweet Lord 「マイ・スウィート・ロード」/George Harrison
http://jp.youtube.com/watch?v=_Ls8Mhoafn0&feature=related
ビートルズのメンバーのソロ作品の中で最初の全米No.1シングルになったのは、ダーク・ホース=ジョージのこの曲でした
裁判で負けて、この曲のパクリと認定されてしまいましたが…でも、そんなことはどうでもいい
このマントラ・ソングは、解脱のための必需品です
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(右)2001年発表のニュー・センチュリー・ヴァージョンについては…ノー・コメントです

9.Hi, Hi, Hi 「ハイ・ハイ・ハイ」/Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=greIE6EIaBs&feature=related
反体制歌で放送禁止になったと思ったら、次はお子ちゃま向けの童謡=「メアリーの子羊」、そして'sweet banana'が飛び出す猥歌でまたまた放送禁止
ポールの支離滅裂さは評論家の先生方の袋叩きに会いましたが、今から思うと彼の才能の閃きが先生方の許容量を超えていた…ただそれだけのことです
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(左)アップル盤は「右利き」ジャケット、(右)キャピトル盤で「左利き」に修正されました

10.Woman 「ウーマン」/John Lennon Yoko Ono
http://jp.youtube.com/watch?v=PaLfDnShEn0
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5年間の沈黙の後、音楽活動を再開したジョンが、再びビートルズと向かい合った曲…とでも言ったらいいのでしょうか?
とにかく、ラヴリーな名曲です

11.Junior's Farm 「ジュニアズ・ファーム」/Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=pe65uTyhKRc
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12.Crackerbox Palace 「人生の夜明け」/George Harrison
http://jp.youtube.com/watch?v=M7yVkBwGiLc&feature=related
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13.Mind Games 「マインド・ゲームズ」/John Lennon
http://jp.youtube.com/watch?v=8dHUfy_YBps
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14.Jet 「ジェット」/Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=HFjTN11CnNY
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15.No Words 「ノー・ワーズ」/Paul McCartney & Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=T06jd1OArkI
どうしても選択が(初期の)シングル曲に偏ってしまうので、非シングル曲の中からと思って探したら『バンド・オン・ザ・ラン』収録のこれになってしまいました
超ポップで気恥ずかしいのですが、狙わずに自然にこういう曲がかけてしまうのがポールの天才と呼ばれる所以です
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(左)スペシャル・リミテッド・ボックス、(右)紙ジャケ

16.Maybe I'm Amazed 「恋することのもどかしさ」/Paul McCartney
http://jp.youtube.com/watch?v=cm2YyVZBL8U
初ソロ『マッカートニー』収録の作品で当初シングル・カットはされず隠れた(?)名曲でしたが、1976年にライヴ盤『ウィングスU.S.A.ライヴ』から邦題を変更してシングル化
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17.Listen To What The Man Said 「あの娘におせっかい」/Wings
http://jp.youtube.com/watch?v=2NQw54f0Cbg
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Designed by ヒプノシスです

18.Woman Is The Nigger Of The World 「女は世界の奴隷か!」/John & Yoko Plastic Ono Band
http://jp.youtube.com/watch?v=MD7of6trC-U
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19.Love Comes To Everyone 「愛はすべての人に」/George Harrison
http://jp.youtube.com/watch?v=AOrTNBKUisw
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20.Photograph 「想い出のフォトグラフ」/Ringo Starr
http://jp.youtube.com/watch?v=eDCFjj4La_E
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他の3人が強力なので、リンゴはこれ1曲になってしまいました
一応「明日への願い」や「バック・オブ・ブーガルー」、ジョン作の「アイム・ザ・グレイテスト」やポール作の「シックス・オクロック」も候補にあがったのですが、やはり盟友ジョージとの共作であるこの作品が一番でしょう

参考文献
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(左)レコード・コレクターズ増刊 ザ・ビートルズ ソロ・ワークス
(右)ビートルズ&アップル・マテリアル (現在は、増補新装版が出ています)

なお、念のために言っておきますが、「洋楽」とは日本だけに生まれた独自の文化であり、アルバムよりもシングル、輸入盤よりも国内盤、原題よりも邦題を選ぶ一種独特の嗜好スタイルである、と

今日の1曲
ビートルズのソロ作品特集だというに、なんで他のアーティストの曲が登場するのか、わけわかりません
ま、ビートルズのメンバー以外が歌っても名曲なんだってことで、ご了承下さい
Love 「ラヴ」/Lettermen
http://jp.youtube.com/watch?v=h3oWZkvnqPk&feature=related

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コメント 2

sknys

モバサムさん、こんばんは。
今回は掛け値なしの力作ですね。
解散後のポール(とモバサムさん)の混乱ぶりが偲ばれるリストだなぁ。
一肌脱いで、思いつくままに(出来るだけ被らないように)
ソロの時代の10曲をリスト・アップしてみました^^;

1. Mind Games(1973)
「Mind Guerrilla」というフレーズがカッコ良いレゲエ・ソング

2. Junk(1970)
学生時代にポールのギター奏法をコピーしました(F#m → C#7 → F#m → Dmaj7‥‥Dm7 → A → E → A)

3. Give Me Love (Give Me Peace on Earth)(1973)
ジョージの至福千年「桃源郷ソング」ですね

4. Another Day(1971)
ジョンの〈眠れるかい?〉で痛烈に皮肉られた名曲。
Aメロからポール節全開で、サビ部分は3拍子になっています

5. Gimme Some Truth(1971)
赤裸々&丸裸でシンプルな歌詞よりも、こっちの方がジョンらしい?

6. Far East Man(1974)
メジャー7thを多用したファンタスティックなフェイヴァリット曲。
〈Crackerbox Palace〉も捨て難いけれど

7. Uncle Albert / Admiral Halsey(1971)
前半曲のコード進行が変わってる。ポール得意のメドレー・ナンバー

8. Apple Scruffs(1970)
「リンゴの項(うなじ)」‥‥ビートルズ狂の女の子たちの蔑称を
ジョージが「愛称」に転じたのだ!

9. Istant Karma!(1970)
Plastic Ono Bandの中では最高のロケンロールではないかと‥‥

10. Happy Xmas (War Is Over)(1971)
ジョン&ヨーコのクリスマスの定番ソング(ワルツ)。
〈Mind Games〉とは従姉弟関係にある?
by sknys (2009-01-23 01:40) 

モバサム41

sknysさん、レス遅くなって申し訳ありません。
対案どうもありがとうございます。
私以上に初期の古い歌が多くて、年季を感じてしまいました(笑)
by モバサム41 (2009-01-28 01:23) 

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