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クリアライト・シンフォニー [ミュージック]




…というわけで、これも復活

オークションやりくり日記 6日目
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クリアライト・シンフォニー 紙ジャケット仕様
二部構成の組曲に導かれる透き通る音の波と、爽やかな大気漂う摩訶不思議な空間。
'75発表のフランス・プログレッシヴ・ロックの名作。
定価2,625円→相場5,000円前後→落札価格1,200円(他に送料160円)

FIFAの発表によると(笑)、プログレッシヴ・ロック部門のナショナル・ランキング第1位は、やはりぶっちぎりでイギリス
プログレッシヴ・ロックが誕生した1960年代後半から今現在まで絶対王座を守り続けています
ただ、あまりに強力過ぎるので、これは独占禁止法に違反だろうということで、分割を求める意見も出ていて、その場合、サッカーの例に倣い、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北部アイルランドの4つに分割するのが妥当ではないかということです
でも、この分割案については、ちょっと効果が疑問
プログレッシヴ・ロックって頭でっかち、観念的な音楽ですから、都市部でしか生まれない、四分割しても結局ほとんどイングランドに集中してしまうのでは?
その証拠に、プログレ内部で一大勢力を占めるジャズ・ロックの流派(ソフト・マシーン、キャラヴァン、ハットフィールド・アンド・ザ・ノース等)は、イングランドのケント州の都市=「カンタベリー」派と呼ばれていますし…
ただ、これについては反論もあって、このブログでも以前取り上げたことがありますが、ナチュラルで牧歌的なサウンド=田園ロックもプログレの重要な要素であって、田舎でだってプログレは成立しうる、なのでスコットランド、ウェールズ、北部アイルランドにだってプログレは存在するはずだ、ということになります
決着はつかないので、ここでは両論併記の形にしておきます
で、さっさと先に進んでプログレ・ナショナル・ランキングの第2位ですが、接戦を制したのはドイツ、ジャーマン・ロックです
タンジェリン・ドリームを筆頭に、カン、ファウスト、アシュラ(アシュ・ラ・テンペル)、クラウス・シュルツ、そしてクラフトワーク…となかなか層がぶ厚いです
続いて、ランキングの第3位はイタリア、でも段々と説明するのが面倒になってきたので、興味ある方はこちらの記事でも目を通しておいてください
そして、プログレ・ランキングの第4位あたりに我がフランスが入っていると、私も不服そうに装いながらも一応メンツは保たれたので「まあ、そんなところかな」と感想を言えるのですが…
でも、フランスにおけるプログレの状況(ゴング、マグマ…くらいしか浮かんでこない)を考えると、4位入賞も覚束ないのかもしれません
フランスのライバルとして想定されるのは、まずアメリカ
確かに、アメリカはプログレが育たない土地として有名ですが、ハード・ロックにプログレ的要素をいいとこ取りで散りばめたアメリカン・ハード・プログレは百花繚乱で、これがプログレと認められてしまうと、フランスはアメリカに数で圧倒されてしまいます
また、フランス同様、層は薄いながらも、絶対的エースの存在するギリシア(ヴァンゲリス)、オランダ(フォーカス)、フィンランド(ウィグワム)も侮れません
元々フランスは、プログレどころか、ロックさえ不毛の地と言われたくらいで、ビートルズだって攻略に相当苦労したという逸話があります
おそらく、フランスは洗練されたお洒落とエスプリの国なので、おバカで小汚いロックとは根本的に相反する部分があるということなのでしょう
そんなお寒い状況の中、クリアライトの存在を知ったことは、好運でした
ただし、クリアライトを初めて知ったのは、ヴァージン・レコード40周年記念編集盤『ファースト・4・イヤーズ 1973-1977』ではなく、25周年記念編集盤『ヴァージン・コレクションズ 1973~1987 』にも彼らの2nd album 収録の「シャンソン」という曲が収録されていて、そこで聴いているはずなのですが、残念ながら全く印象に残っていません

本アルバムのライナーによると、クリアライトのリーダー、シリル・ヴィルドーは、フランス国内のレーベルへの売り込みが失敗した後、当時の新興レーベル、英ヴァージンのエージェントにデモ・テープを送付
これが成功してフレンチ・ロック・バンドとしてはゴングに続く2番目のレーベル・アーティストとなったそうです
そして、『クリアライト・シンフォニー』は1975年、カタログ番号V2029として発売されます

今日の1曲
収録曲たったの2曲で、B面の「パート2」の方は前に紹介したので、残るはA面の方しかありません
Clearlight Symphony Part.1 「クリアライト・シンフォニー・パート1」/ Clearlight
https://www.youtube.com/watch?v=MUbmXLa9qOQ
動画はフル・アルバムなので、暇な人は全部聴き通してみてください
シリル・ヴィルドーは相当のキーボードおたくのようで、一体いくつのキーボードを重ねているのか(ピアノ、ハモンド・オルガン、アナログ・シンセ、メロトロン、テルミン、オンディオライン、ニッケルオデオン、ギズモトロン、フェアライト…)謎です


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