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サミュエル・ベケット [ブック]


時機を逃すのが、このblogの宿命のようです
サルトル生誕100周年記念も結局間に合いませんでしたが、ベケット生誕100周年記念も1年遅れになってしまいました
巷で記念イベントがいろいろあったそうですが全く気づかず、年末の「天声人語」の紹介で初めて知った、という有様で…相変わらずの感度の鈍さ(笑)


ベケット戯曲全集 1
ベケット戯曲全集 2

サミュエル・ベケットは、アイルランド出身のフランス語作家(詳しくは、こちら)
代表作は、もちろん不条理劇「ゴドーを待ちながら」 En Attendant Godot ということになりますが
二人の男が道端でひたすらゴドーを待っているだけ、という物語性を完全に拒否した展開
とぼけた二人組のやりとりが延々と続きます
それも、初めは掛け合い漫才のように軽妙ですが、いつまでも現れない客人…そして自分たちの身動きのとれない状況のせいで、いつしか悲壮感を帯びていき…

………

で、必ず問われることですが…
結局、最後まで姿を現さないゴドーとは何者なのか…
まあ、ゴドー=神とするのが一般的な回答なのでしょう
決して姿を現さない存在…それでも人は諦めきれずについ当てにしてしまう、「いつの日にか…」と頼りにしてしまう
確かに、すんなりとおさまりそうな気もします

でも…気をつけなければいけません
不条理劇の最大の教え、それはおそらく「無意味性」
意味など何もない、ただの偶然なのに、そこに一生懸命何かしら意味を貼り付けようとする人間の滑稽さを皮肉っているのです
冷静になれば過ちに気づきそうなものなのに、たやすく罠に陥ってしまう
罠を仕掛けた当人は、きっと笑っています
ベケットは、なかなか一筋縄ではいきません

ベケット作品は、「ゴドー」以外も違和感たっぷり
ただのありふれた日常を描いているようでいて、これは地球によく似た全く別の惑星の話では…とか、これってもしかして人類最後の日を描写してるのでは…とか、確実に不安になれます

ついでに…
昔は、ベケットの小説が文庫で読めました
早川文庫というのが意外かも

マーフィ ハヤカワNV文庫

内容は…決して難解ではありません
屈折した笑いが楽しめます
それにしても、ユーズドが6千円台…自分のをオークションに出そうかな

そうそう、「ゴドー」は、続編が作られるんだとか…
ま、どうせ観ないから、いいか

今日の1曲
Waiting For A Girl Like You 「ガール・ライク・ユー」/Foreigner
http://www.youtube.com/watch?v=GhFX3kJLhOY
↓諸般の事情で、4枚目までで我慢することにいたしました(笑)


(左上)栄光の旅立ち (紙ジャケット仕様)
(右上)ダヴル・ヴィジョン (紙ジャケット仕様)
(左下)ヘッド・ゲームス (紙ジャケット仕様)
(右下)4 (紙ジャケット仕様)

もちろん、何のためらいもなく聞くことができました(笑)
↓この人がいたからです

イアン・マクドナルド/ドライヴァーズ・アイズ

1999年発表の初のソロ・アルバム
ゲスト・ミュージシャンは、スティーヴ・ハケット(ジェネシス、GTR)、ピーター・フランプトン(ハンブル・パイ)、マイケル・ジャイルズ(キング・クリムゾン)…まあ、想定内のメンバーなんでサプライズありません
ヴォーカルは、イアン本人と、ジョン・ウェイト(ベイビーズ、バッド・イングリッシュ)、ジョン・ウェットン(キング・クリムゾン、UK、エイジア)、ルー・グラム(ブラック・シープ、フォリナー)、ゲイリー・ブルッカー(プロコル・ハルム)…
やっぱり、ルーの攻撃的なヴォーカルが一番しっくり来るな~(まんまフォリナーだけど)

P.S.
紙鮭地獄、まだまだ続きます…

次回はウージェーヌ・イヨネスコ、その後ジョルジュ・バタイユです
文芸路線(?)で突っ走ります


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コメント 2

yubeshi

wait繋がり・・・紙ジャケ自慢までの道がすっごく強引ですね(笑)
イアン氏はマクドナルド&ジャイルズ以降は微妙に触手がのびないんですよね(多分、聴いたら良いとは思うのでしょうが)。
by yubeshi (2007-05-11 23:38) 

モバサム41

実は、紙ジャケ自慢だってばれてました?(笑)
イアンのソロ作品は、恐れ多くて誰も文句言えませんが、実は、単なるAORです。
by モバサム41 (2007-05-12 00:20) 

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