ベアタ･ベアトリクス：MobileSamurai41：SSブログ

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ベアタ･ベアトリクス　[ミュージック] [編集]

「ジャン･コクトーの世界」の記事の後は、「ラディゲの死」、「占領下パリの思想家たち」と続く予定でしたが(一応コクトー3部作です)、コンセプト先行型のblogの宿命、というか弱点で、実体化(=記事の作成)が難航しております
重厚長大blogには、困ったもんです

…というわけで、つなぎ行きます

Beata Beatrix ベアタ･ベアトリクス

ダンテ･ゲイブリエル･ロセッティは、1862年に妻エリザベス･シダルとの関係を象徴的に示す作品を描き始めた。「ベアタ･ベアトリクス」である。制作は1860年を通して続いていたが、完成は1870年だった。主題はダンテの「新生」で、ベアトリーチェが地上から天国へ神秘的に運び去られていく瞬間、恍惚のうちにフィレンツェの町を見るところだ。右手に描かれたダンテが、左手の愛の神を見つめている。日時計は、ベアトリーチェの死の時を指している。ベアトリーチェの手にケシの花を落とす赤い鳩は、愛と死のメッセンジャー。そしてケシは眠りと死の象徴で、シダルの死の原因になったアヘンへの暗示もあるだろう。この絵は、ロセッティにとって新しいタイプの作品だった。ラファエル前派の明確な輪郭、輝かしい色彩、そして写真的細部描写などから離れ、また物語というよりは象徴的な内容を持った絵画だ。たった一人の美しい女性を描き、事柄を述べるというよりは一つのムードを描いたというべきこの絵は、読み解く作品ではなく思いに耽る作品である。肉体と魂が一時的にせよ、永遠にせよ、一つに結ばれた瞬間を描こうとするロセッティの試みは、この作品から始まった。

…というわけで、今日の1曲はライカ(ギリシア･ポップ)の女王ハリス･アレクシーウです
Di Efchon 「祈りをこめて」/Haris Alexiou
http://www.youtube.com/watch?v=sg5xEdpnHaE
プログレ風幽玄･霊妙サウンドをBGMに力強くこぶしを効かせます

祈りをこめて
メジャー(ポリグラム)移籍第一弾(1992年発表)

永遠の思い
これは以前にも紹介しましたが、前作よりもはるかにアクティブになりました(1994年)

ネフェリス通りにて
前2作とは趣きを変えて、アコースティックなサウンドを主体にライカの伝統的な歌唱を聞かせます(1995年)

ベスト･オヴ･ハリス･アレクシーウ
1994年の初来日を前に発表された編集盤
メジャー移籍前の20年をさかのぼります

ハリス･アレクシーウの日本初登場盤は、1990年発売の「愛を誘う夜」(1988年作品)でしたが、残念ながら所有しておりません

…というわけで、もう一度ベアトリーチェのトランス、「恍惚」顔をどうぞ

こちらもどうぞ

リブロポートから出版された「ロセッティ画集」です

…えっ?
いえ、まあ、その…
見せびらかしなんかじゃ、ありませんよ
ちなみに、定価は、16,590円でした(笑)

2008-02-10 16:36 コメント(6) トラックバック(9)

■かっこいい音楽ＣＤプレゼント♪

はじめまして！
私の友人が、かっこいい音楽ＣＤのプレゼントキャンペーンをやっています。

ページに行けば、音楽の視聴もできるので、
ぜひ１度聴いてみてくださいね♪
by ticco (2008-02-10 17:38)

残念ながら、ファンクはグランド･ファンク(GFR)しか聞きません。
宣伝もほどほどにね。
by モバサム41 (2008-02-11 00:59)

モバサムさん、こんばんは。
ラファエル前派は結構好きで、
〈バーン＝ジョーンズと後期ラファエル前派展〉（1987）や
〈ロセッティ展〉（1990）などに行きました。
女性の顔が殆ど同じなんですよね＾＾

《祈りをこめて》は最初に買ったハリス・アレクシーウのアルバムです。
確かギリシア盤だったかな？
彼女のキス顔は「恍惚」の表情だったのか！
‥‥「アクメ顔」の巨匠と言えばクリムトですが＾＾;

「今夜のアルバム」
《Acme》（Mute 1997）Jon Spencer Blues Explosion
by sknys (2008-02-11 17:57)

ラファエル前派は日本で人気がありますからね。
ブログの記事でもよく見かけます。
でも、人気投票の上位にランクされているのを見ると反発が…
多分ロマンティックな美しい絵と捉えられているのでしょうが、そんな婦女子好みのものではない、ラファエル前派とはロセッティとモリス、そしてバーン･ジョーンズとラスキンたちの男の絆の物語なんだということを、いずれ記事に書きたいと思ってます。
by モバサム41 (2008-02-11 22:56)