サラエボのバラード

今日の１曲
Sarajevo Sutra 「サラエボよ、明日は...」/ Jadranka
http://www.youtube.com/watch?v=hYun2RBqy0M

サラエボのバラード　1994年

ずっと昔から眠らないまま
夢を見ることもないサラエボよ

　NAI NA NA NAI NA NA　眠らないまま
　NAI NA NA NAI NA NA　眠らないまま

神が与えた薄暮は
人々の愛を消してしまったのでしょうか
オルヴェルが語ったように
真実はどこにあるというのかしら

無限に広がる心の中に
誰も問いかけることもなく　問うこともないなんて
いつか時が変わったら
再び新しくやり直すことができるのでしょうか

もし私に翼があったら

　NAI NA NA NAI NA NA　ピカソの鳩のように
　NAI NA NA NAI NA NA　世界中を自由に飛び回るの

夢でいっぱいの谷間に
雪が降り、そして花が咲き果実が実るとき
子供たちや、人々は希望に満ち溢れるの
それが真実のはずなのに…

涙で川が溢れ出しそう
今はTVでしか見ることのない故郷だけれど
希望が見えるの
再び新しくやり直すことができると

　NAI NA NA NAI NA NA　眠らないまま
　NAI NA NA NAI NA NA　夢も見ないなんて
　憎しみより古くからあるサラエボよ
　明日は…

サラエボを流れる川はどんな状況でも変わることなく流れ続けるけれども、子供たちには平和が必要です。この歌に託した希望を私に代わって川に歌い続けて欲しい。そして、私はもう一度サラエボで子供たちのオリンピック・ゲームが開かれることを信じ、この歌を作りました。

ヤドランカは、1984年のサラエボ冬季オリンピックでテーマ曲を歌った旧ユーゴスラビアの国民的歌手でした
彼女は、豊かな文化を持つ日本に興味を持ち、レコーディングも兼ねて来日しますが、その間に祖国で内戦が勃発
以来、祖国を離れ、日本を拠点として活動しています
一つの同じ国の民が、民族や宗教、イデオロギーなどの違いで分裂し、互いに憎み殺し合う、以前は隣人であったり、友人であったり、恋人同士であったかもしれないのに
それは、まさしく地獄としか言いようがないでしょう


信じているの　1989年


ベイビー・ユニバース　1996年


ムーン・ウィル・ガイド・ユー　2000年

『信じているの』は東芝EMIからで、他３作品はオーマガトキ（新星堂）から
そう言えば、ライカの女王ハリス･アレクシーウの『祈りをこめて』もオーマガトキでした
ヨーロッパ映画のLDでもお世話になったりして、オーマガトキにはちょっと思い入れがあります

なお、今回の記事はブラジルW杯決勝トーナメント１回戦（7月1日）を想定してのものでしたが、一次リーグF組をボスニア・ヘルツェゴビナは勝ち抜くことができず、わが祖国（笑）フランスの相手はナイジェリアとなってしまいました
今さら変更もできないし、ナイジェリアのアーティスト、フェラ・クティやサニー・アデはマイ・ライブラリーに存在しないしってことで、そのままでリリースさせていただきます
私の援護射撃がなくても、Les Bleus はとりあえず準々決勝へ駒を進めるはずです

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今日のもう１曲
Na Drumovima Srema 「丘につづく道」/ Jadranka
http://www.youtube.com/watch?v=Jp7pd5Yyv3o

あなたと歩いた　丘へとつづく道
緑　風にそよぎ　ひばり鳴きやまず
遠くゆけば空に　昇るような道
愛にあふれながら　二人歩いていた

けれども風の中　今は一人歩いてゆくの
どんな道をあの人は　歩いているのかしら

p.s.
6月28日は、第1次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件の日でした
思わぬシンクロニシティが、また発動してしまいました