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飛べ!と言われてもちょいと無理 [アニメ・コミック]




前々記事「愛と青春のトルバトゥール」に登場した
「ONE PIECE」のドンキホーテ・ドフラミンゴ → ミッシェル・ポルナレフ
をそっくりさんシリーズのその5と認定します

そして、そっくりさんシリーズ、その6はこの人dm''.jpg
ディアマンテ
ドンキホーテファミリー最高幹部。ダイヤの席に座る男。「コリーダコロシアムの英雄」と呼ばれている。かなりの自信家で、天才とおだてられると上機嫌になる。大きな口が特徴で、インディアンのような羽飾りがついたコートを着用し、派手なフェイスペイントをしている。

今回も自信ありです
やはり、ファンの間ではすでに評判ですから(笑)
元ネタとして認定されているのは、元祖大口、エアロスミスのスティーヴン・タイラー(写真省略)です

で、とっとと得意の長文引用
レコード・コレクターズ2013年6月号「洋楽マン列伝No.38」、同7月号「洋楽マン列伝No.39」より、CBSソニー(後にエピック・ソニー)でエアロを担当した野中規雄氏のインタビューです(なお、「ディック・セント・ニクラウス」でも野中さんのインタビューを引用させていただきました)

――(『飛べ!エアロスミス』の)邦題は、ジャケットから?
そう、見た目(笑)。ロックは見た目。その頃からドドドドッとアイドル的、ヴィジュアル的なアーティストが増えるんですよ。74年にクイーンが日本でデビューして、75年4月に来日。その75年の5月にエアロの『飛べ!』発売。7月はエアロの『闇夜のヘビイ・ロック』とキッスの『地獄への接吻』が同時発売。業界がツェッペリンの次のロックを盛り上げようとしてた時期じゃないかな。エアロは76年の『ロックス』が一番の出世作で、成功作でした。

――75年7月号。『飛べ!エアロスミス』に対する中村とうようさんのレヴューは、「イギリスに負けないハード・ロック・バンドがアメリカから現れた、というのが売り込み文句。しかし(略)飛べ!と言われてもちょいと無理」。

これ、ずいぶんネタに使いました(笑)。使うしかないでしょ。「飛べ!と言われてもちょいと無理」って、最高のコピーですよねえ。それを一つの励みにしたってのもあるんですよ。周りには「とうようさんはこういうのはタイプじゃないんじゃないの? でも俺は押すからさあ」って言ってくれる人もいたし。
ラジオ局にこのLP持ってって、1時間後にまた行ったら「廃棄」って段ボールに捨てられてたこともありました。LPですよ。悔し涙ですよ。いつか見てろ、みたいな。自分のモチヴェーションになったんですよね。

――1曲目「エアロスミス離陸のテーマ」は、原題「セイム・オールドソング・アンド・ダンス」。関係ないですよね。
日本で最初に出すアルバムの1曲目だから(笑)。「モンキーズのテーマ」ってのもあったじゃないですか。エアロは羽がついてますからね(笑)。エアロは今はすごいバンドになってますけど、当時は1、2枚で消えそうなバンドでした。ピークを極めた後で落っこちた時に、担当の僕ですらエアロは消えたと思いましたもん。でも、ランDMCで復活した。すごいなあと思う。

――『飛べ!』と同時発売だったのが、シカゴの『未だ見ぬアメリカ』。
憧れてた(そして、CBSソニー入社のきっかけにもなった)シカゴの『未だ見ぬアメリカ』は、ステッカー、ポスター封入とか、モノ付けで売りました。でも実はこの頃のシカゴはもう駄目。4枚目か5枚目あたりから、僕にとっては「もうどうでもいいや」みたいな。あんなに夢見たシカゴを担当したにも関わらず、力が籠もらない。申し訳ないけど、もうお前ら知らない、みたいな世界ですね。それに『飛べ!』と同じ発売日じゃ、ちゃんとやれるわけないですよ。エアロは自分が輸入盤倉庫で見つけてきた。シカゴは8枚目。自分が見つけた方をやりますよね。
(途中省略)
77年は僕のディレクターとしてのピークでしたね。エアロが1月に初来日で武道館。12月にアルバム『ドロー・ザ・ライン』。そのあたりから僕、次のアーティストに心移りが始まるんです。それがチープ・トリック。5月にデビューしたんですよ。前年にはベイ・シティ・ローラーズが来日してる。アイドル的な人気ではクイーンがビーッと走ってて、キッスが続いて、エアロが3位。チープ・トリックは9月に『蒼ざめたハイウェイ』でグワ~ッとくる。ハード・ロックから、ヴィジュアライズされたロック、アイドル・ロックへ、ですね。
クイーン、キッス、エアロは、いわゆる“3大ロック・バンド”。「その次は何か」って時に、僕はチープ・トリックを入れて“四天王”って言い出したんです。四天王にしちゃえば四つのうち二つを自分が担当してることになる。広がらなかったけど(笑)。
(途中省略)

――ところで野中さんは、70年代はよく邦題つけてますね。
基本的にアルバムは全部邦題つけてました。自分がつけた邦題で最悪と言われてるのは、エアロの「ウォーク・ジス・ウェイ」を「お説教」、「スウィート・エモーション」を「やりたい気持ち」。ところがその後「ウォーク・ジス・ウェイ」がシングル・カットされることになって、さすがにこれはまずいぞと。で、原題に戻しました。「やりたい気持ち」も露骨過ぎるって。その通りです。すいません(笑)。ネットに「最悪な邦題」とかってサイトがあるじゃないですか。ああいう中には僕のが三つか四つは入る。むしろ誇りにしてるんですけどね。

「洋楽マン列伝」の中からエアロ関連の部分を引用させていただきました
野中さんが担当したアーティストでは、他にもクラッシュがいて、彼らについてのインタビューも非常に興味深いのですが、それはまた別の機会に紹介させていただきます

今日の1曲
『飛べ!エアロスミス』は持ってないので、『闇夜のヘビイ・ロック』から
Sweet Emotion 「やりたい気持ち」/ Aerosmith
http://www.youtube.com/watch?v=yTKzrE6Z_ws
aero'.jpg
闇夜のヘヴィ・ロック 紙ジャケット仕様
なお、「ONE PIECE」で、ドンキホーテファミリーの拠点ドレスローザが「愛と情熱とオモチャの国」とされ、命を持ったオモチャたちが人間と共存しているのは、『闇夜のヘビイ・ロック』の原題("Toys in the Attic")とジャケット漫画からインスパイアされたものと思われます


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